清水靖晃がマライア『うたかたの日々』の翌年、1984年に完成させていたという幻の作品「Kiren」が30年以上の時を経てついにリリースされた。
1954年静岡県生まれ。清水は幼少よりピアノの訓練を受け、音楽に対する強い興味を育んでいた。そして70年代、様々な楽器を扱うマルチプレイヤーとなり、とりわけサキソフォンの演奏に秀でた気鋭の音楽家として表舞台に登場する。78年、自作曲含む初のソロアルバムを発表。その後、土方隆行、笹路正徳、山木秀夫らと実験的ロックバンド「マライア」を結成。83年の解散までに、多数のコンサートツアーを行い、『うたかたの日々』(83)など計5枚のアルバムを残した。一方で、より多彩な音楽表現の可能性を探るべく『IQ 179』(81)、『案山子』(82)などのソロアルバムをリリース。
その音楽性は前2作をさらに発展させたエクスペリメンタルなダンス・ミュージック。清水靖晃にとって極めて重要な80年代初期作品群の、失われたチャプターを埋める鍵となる作品と言えるだろう。
4月下旬にはLPでのリリースもされる。

2022.02.23 RELEASE
Think! Records
1984年に録音した幻の作品『Kiren』配信開始。
サックス奏者という枠を超え、あらゆる音楽を様々な観点から解釈し独自の世界観を創造する、唯一無二の音楽家である清水靖晃が、1982年録音の『案山子』、1983年録音のマライア『うたかたの日々』に続き、したのが本作『キレン』だ。完成するも公に出ることは無かった幻の作品で、その音楽性は前2作をさらに発展させたエクスペリメンタルなダンス・ミュージック。清水靖晃にとって極めて重要な80年代初期作品群の、失われたチャプターを埋める鍵となる作品と言えるだろう。