注目の音楽家 / プロデューサー / ビートメイカー / DJ /アーティストらが、自身が愛する空間で行われる唯一無二のライブ・セットを、映像・フィジカル・ストリーミングでフレッシュな状態でお届けするastrollageが主宰する企画『FRESH PACK』。
今まで、広島在住のアンビエント/チルアウト・ミュージシャンのKETA RAに始まり、teenage engineering OP-1のマエストロであるビートメイカーSTEEEZO “EEE”、ローファイ・ヒップホップ界のキングとも呼ばれるJOEY PECORARO、心地よいギター・プレイに海外からも高い評価を受けるyutaka hirasaka、最近ではハンドパン奏者&ビートメイカーという新たなサウンドを届けてくれるre os – REO MATSUMOTOなど錚々たる面子が出演している。
今回は、そのFRESH PACKという企画を紹介する上で、重要なLIVE出演回となったMAHBIEに『FRESH PACK』について振り返りつつ、ビートメイキングについてお話を伺った。また、「宇宙空間で聴きたいビート」をテーマに選曲してもらったSpoitfyのプレイリスト『2021 Space Journey In My Mind』も公開。是非合わせて、チェックしてみてほしい。
インタビュー・テキスト:三河真一朗(OTOTSU 編集担当)
ー FRESH PACKに、実際に出演してみてどうでしたか?
【期間限定公開中!!】

すげー緊張して、撮り(録り)終わった時に「2キロくらい痩せたかもな〜」と思ったのですが、映像を見たら全く痩せていませんでした。
撮影前にリンパマッサージとか行けばよかったな。。準備から撮影、音源の整音、パッケージデザイン素材準備等々、最初から最後まで楽しんで取り組むことができました。企画からパッケージ完成までの間に5キロくらい増えていましたね。たくさん頭使うと体がカロリーを欲するということなのでしょうか。誘ってくれたファンネルさんありがとうございました。
ー このライブ映像は、MAHBIEくんとも親交が深いToshiaki Shimizuさんと創られていますが、今回の映像のコンセプト等あれば教えてください。

昨年の4月に20名のビートメーカーがそれぞれの自宅からBeat Liveを配信する『Beats From Home』というオンラインイベントが開催されたのですが、その時にトシ君(Toshiaki Shimizu)とMr.麿(MARO) さんに配信のプロデュースをしてもらって。
グリーンバックに色々な映像を合成してもらったりしてなんかやばいものができたので、その時の続編的な感じで撮ってほしい旨をトシ君に伝えました。スペースジャーニーな感じですね。


こんな時期じゃなかったら友達とか呼んでメシを作って食ったりお酒飲んだりとかワイワイやってるところを撮ってもらいたかったのですが、トシ君の気転で、人間は鳥に変わりました。

ー あのアイデアとても面白かったです。そして、ハンバーガーも。

LIVE中にハンバーガーを作って最後の曲で食べる案があったのですが、作るのはちょっと大変だったので近所の”NAP bed and lounge“で買ってきて食べることにしました。うまかったです。
NAPには店主吉田君選りすぐりのクラフトビールがめちゃくちゃいっぱい置いてあるので、甲府にお越しの際には是非寄ってみてください。
自分は糖質制限をしているのでビール屋と言っても過言ではないNAPで芋焼酎ばかりのんでいます。芋焼酎派の方も是非。

ー 今回の映像の舞台の山梨にはstillichimiyaのクルーや、以前『FRESH PACK』にも参加してくれたSTEEEZO “EEE”やMC CHILIも関わりがありますよね。山梨という土地で生活していた空気感が、MAHBIE君の音楽には反映されているのでしょうか?

自分の作る音楽に山梨の空気がパックされているかどうかはわからないですが、山梨に住みながら色々考えたり感じたりしたことは音楽に反映されているのかなと思います。
山梨には本当に全てのことを1から叩き直してもらいました。もし1から叩き直してもらいたい人がいたら山梨に住んでみてください。
ービートを作り始めたのが2006年で、MPC2000XLからスタートしたとの事ですが、今メインで使っている使用機材を教えてください。

何台かのハードのシンセサイザーとCubaseという音楽制作ソフトとDAD LEMON こと八木ちゃんからもらったKORGのMIDI鍵盤で製作しています。最近でかい音を出しすぎて大家さんに怒られてしまった関係で部屋で大きい音を出せなくなってしまったので、STEEEZOにおすすめしてもらったヘッドフォンで作っています。

『SPACE BROTHERS』と機材
ービートは、どのような手順で作っていますか。また、作り始めた当初との違いがあれば、教えてください。

ビートを作るときは、「ビートを作りたい…」という気持ちをすげー高めます。
どうすれば気持ちが高まるのかというと、すげー働いたり、温泉行ったり、メシ食ったり、友達と遊んだりするのですが、メシを食うと眠くなっちゃったりするので諸刃の剣だなと最近は思います。
ビートメイクの様子が垣間見れる。

すみません。。。まじめに答えるとドラムから作ることが多いのです。が、最近はコード進行から作ったりすることも増えてきました。作りはじめた当初はサンプリングソースをチョップするところから始めることが多かったかなと思います。
ー 今回の『FRESH PACK』のLIVE音源について、意識した事はありますか?

色々なタイプのビートをかけたら楽しいかもと想像していました。山梨に来なかったらビートの引き出しがとても少ないままだったと思うので、山梨で暮らして本当によかったです。
ー CD『FRESH PACK VOL.5』のボーナストラックとして収録されている『邂逅 (MAHBIE REMIX) / Kg za Horchata feat. EVERGROW』についても教えてください。

Kgさんは岩手県盛岡市でいかした服とかCDとかグッズを取り扱っているgame clothingというショップを経営していたり、BIG-RE-MANのKANDATAさんとHEJIRUMAJIRUというグループを組んでいたりする方です。
1曲1曲リリックの端々に人生のヒントが散りばめられていていつも楽曲に感動していました。HEJIRUMAJIRUの1st Album 『SOUL TALK』まじで最高なので是非チェックしてみてください。

EVERGROW君は、実は苗字が阿部ってこと以外あんまりよく知らないのですが、、、たまに会うと気さくにお話ししてくれるナイスガイです。
ラップもスムースでかっこいい。マービーリミックス製作の経緯なのですが、『邂逅』のオリジナルバージョンがリリースされた時にKgさんがアカペラを送ってくれたのがきっかけです。めちゃくちゃいい曲だったので、これはもう自分もリミックスを是非作りたいなということで作ってみました。
オリジナルバージョンは去年GREEN ASSASSIN DOLLARさんプロデュースでリリースされていて、今年の1月には盛岡のFLAPNICEさんがリミックスしたバージョンもリリースされています。こちらも是非聴いてください。
ーこれからビートメイクを始めたいと思っている、ビートメイカーへメッセージをもらえますか。

イメージ通りの音にならないとか、うまくいかないこともたくさんあると思います。そんなときはメシ食って風呂入ってさっさと寝て、朝起きてからもう一回チャレンジしてみてください。
今回、インタビューを記念し、『2021 Space Journey In My Mind』と題したプレイリストをMAHBIEに作成して頂きました。是非、『FRESH PACK』とあわせてチェックしてみてください。
MAHBIEによる、プレイリストについてのコメント。
世界中で強いられる色々な『我慢』。だけど想像(創造)の自由だけはいつまでも続きますように。心はホットに、頭はクールにいきましょう。ということで、今宇宙空間で聴きたいビートを勝手に選んでみました。全然関係ないんですが、結構前からAIが我々の仕事を奪いに来る話ってありますよね?AIさん、ずっと待ってます。(MAHBIE)
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