●キクリン (AJATE=アジャテ / Ba.)


●Highlife: Jazz & Afro-Soul 1963-1969 / Fela Ransome Kuti & His Koola Lobitos
いきなりキャリア初期のコンピですみません。私的にAJATEを演るに当たって大事にしている”熱量”と”ごった煮感”を強く感じたので選びました。
ハイライフ、アフリカ、ジャズの”ごった煮”もさることながら、LIVEテイクの演奏の熱量がすごくて、割れちゃってる音色も大好きです。「火力強すぎて焦げちゃった」みたいな。
特に’AKO (live)’などは、アフロビート色漂う怒涛のコーラスワークとテーマの応酬、その後ろで鳴っているツースリーのリズムブロックとの”ごった煮感”が、全盛期とはまた違った魅力。アフロビートの夜明け前?いや日の出前?と言った様相を呈していて、ワクワクしてしまいます。
●The Shimigwahene / Gyedu-Blay Ambolley
アジャテ加入当時、参考に聴いていたガーナのコンピレーション・アルバムに入っていた1曲から辿り着いた1枚。エボ・テイラーの盟友。こちらもハイライフやファンクとの”ごった煮感”満載!
‘Akoko Ba’の、音数多めでリード気味に引っ張るベースが特にツボです。前へ前への推進力、引き寄せてグッと止める3拍目の切れ味、ハイポジションで遊んでいるんだけどイヤミがないところなど、実践したい美学が沢山。最後のキメが危ういのすらチャーミングに聴こえてきます。
●Ikoyi Blindness / Fela Anikulapo Kuti & Africa70
前回の竹内さんもおっしゃってましたが、9枚全部がフェラ・クティになってしまいそうなところをグッと抑えてもう1枚だけ。ベースイン→キーボードのイントロ、力技で強引にひっくり返して(いるように聴こえる)3拍目からの4カウントでテーマを呼び込む流れが大好き。アフロビートの魅力の1つである”クロスリズム”の面白さを顕著につかめる1枚。
ホーンのテーマ・フレーズも、もはやどこがアタマか、なんてのはどうでも良くなる疾走感とパンチ力。どこから食べても具に当たる、具だくさんのおにぎりのよう。
拍アタマをひっくり返して聴けると、歌の聴こえ方とかがまた全然違った印象の曲になるのも、一粒で2度おいしくて◎。
●From Africa With Fury: Rise / Seun Kuti & Egypt80
自分のベース・フレーズを練習していて、この”ひっくり返る感覚”に、普段より深めに潜れると、そいつ(フレーズ)の意外な一面が見えてきて、
「ええっ!お前って、こんな一面あったの!?誤解してた!じゃあこう接して欲しかったってこと!!?」
みたいに、そいつ(フレーズ)の意外な一面を見れたことで、愛着が深まって、弾き方や音の出し方の解釈を見直せるキッカケになることがたまにあります。まるで人間関係のように。
シェウン・クティのこのアルバムはそんな「”愛着の深め甲斐”がありそうなベース・フレーズ」満載の1枚。アジャテ加入当初は、父親よりむしろこのアルバムのベース・フレーズの方が、入り組んでいて面白く聴こえたので、愛着を深めようと頑張ってコピーしてました。音符を追いかけるのだけで精一杯でしたが。
●南蛮渡来 / 暗黒大陸じゃがたら
個人的には『裸の王様』よりも、このアルバムの’でも・デモ・DEMO’の方がアフロビートとの親和性を感じます。詰まり気味な歌の譜割りや歌い上げ方が特に。
アルバム全体を通して聴くと、アフロビートに限らず様々なジャンルの音楽を、じゃがたらとして出力するための創意工夫とか苦心、怒りや情熱や好奇心の”ごった煮感”が、なかばヤケクソ気味(ここが大事)の火力で伝わってきて、ムシャクシャした時とかに聴くと、勇気を貰える1枚です。
●20 Greatest Hits(Re-Recorded Versions) / Little Richard
スピード感と粘り強さが共存しているリズムとか、ピアノはもちろんの事、サックスですら打楽器みたいに聴こえてくる重厚感とか、雑味、エグみ、スター性、茶目っ気etc..
魅力を挙げればキリがない!アフロビートを知る前に聴いていた音楽のなかで、一番“踊れる要素”がある音楽がこれかも知れないです。チャック・ベリーも大好きです。
●Damned Damned Damned / The Damned
ダムド!ジョニー・サンダース!ザ・ジャム!ラモーンズ!バズコックス!イギーポップ!シャム69!!
どれに影響を受けたかなんて選べない!!!
全部友人たちに教えてもらいました!それを聴いていた彼らがカッコよかったから!!!それを聴いてれば自分もカッコよくなれるかも!って思って!!
●The ピーズ / The ピーズ
結局、”ごった煮“という言葉にぶらさがって、統一性も説得力もへったくれもないレビューになってしまった。
…と、こんな風に、打たれ弱くて、すぐにいじける甘ったれな私を、現在進行系で支え続けてくれている1枚。
活動休止直前〜活動再開後のこの時代のピーズが一番好きです。コンプレックスも苛立ちも臆病さもさみしさもキャッチーにむき出してくれるので、寄り添ってもらえているような気持ちになります。モコモコとガリガリの間のベースの音色とか、手数多めで歌とドライブしていくベースラインも大好き。ドラムを担当されていた佐藤シンイチロウさんのご冥福をお祈りします。
●songs / SUGAR BABE
…と一応の着地をして終わり、と思いきやまさかの1枚。最後まで入れるか悩んだ1枚。
パンクとかワールドミュージックなど、いわゆるルーツ志向の音楽を聴き始める前、小沢健二→キリンジ→はっぴいえんど、と来て辿り着いた1枚。もともとこういう音楽が大好き。
ともすれば”土着”と真逆で、『これを好きでいた自分に、土着的なアプローチを軸にしたバンドをやる資格があるのだろうか』と、折に触れては悩みのタネになっていたのですが、どこかで繋がっていたらいいな、という願いも込めて投下します。
改めて聴くと、演奏、音色、50年前とは思えないクオリティ。’SHOW’や’パレード’は言わずもがな。’すてきなメロディ’、’今日はなんだか’の歌うようなベースラインと、そこはかとない野暮ったさが私的に肝。ラストの‘SUGAR’はある意味ごった煮。サイコー。
最近は音源ではなく、現場や身近な人たちに影響を受け、自分を構築させてもらっている毎日ですが、改めて振り返って、若い時に自分が大事にしていたものとかを思い出せて楽しかったです。貴重な機会を頂きまして、ありがとうございました!
■Release Information

AJATE and STEPAK TAKRAW
TAKENOWA (Split 10″ Vinyl)
HOROYOI RECORDS / HYR-001
2026.4.8.Wed on SALE!! /¥4,400 (Tax in)
【収録曲】
SIDE-AJATE:
BABASSE feat. Toshihito Tsushima
WAYA YAWA – Akio Nagase SKACID Remix
SIDE-STEPAK TAKRAW:
ogogorogo
MOA
▼Profile
●STEPAK TAKRAW (=セパタクロウ)

極東の島国、関西地方発、21世紀のAfrobeat Rockers。
黄褐色の四人から弾き出されるリズムは黒褐色。
その独特の音楽センスと持ち前のチャレンジ精神で、Original Afro funk styleを更新し続ける! アフリカ音楽のガイド本、アフロポップディスクガイドに日本人として極めて例外的にアルバム「SOCOTRA」が掲載、本家ナイジェリア公認のFELA KUTIトリビュートイベントFelabration Osakaにこれまで二度出演等々、現行アフロビートシーンから一定のプロップスを得る。その一方で、関西各地を中心に勃発するそのライブでは、持ち前のハイブリッドな音楽性を武器に、亜熱帯を思わせる熱量とある種クールな緻密さが同居した唯一無二の個性を放っている。又、現在迄に7inch vinylを5タイトル 、LP、EPそれぞれ1タイトルをリリースし、何れも国内外DJ、音楽好き達からの熱い注目を集め、単にアフロビートに留まらないクロスオーバーな支持を得ている。
●AJATE (=アジャテ)

聴いたことはあるけれど
なんだかよく分からない
でもひとたび耳にすれば祭の気分になっちゃうお囃子
そんな300年前に始まった江戸祭囃子と西アフリカナイジェリアのアフロビートが出会ってしまった!!
竹を鳴らし和太鼓が吠える。奏でる篠笛は江戸からのメッセージ!
【Biography】
ガーナ〜ブルキナファソの遊学をきっかけに、日本のお囃子サウンドに流れるアフリカのDNAを認識したリーダー、ジョンいまえだにより結成。江戸祭囃子調の太鼓とナイジェリアのアフロビートを思わせるベース&ギターがグルーヴを練りだし、さらに自作竹製楽器が暴れ、篠笛が空を舞い、エネルギッシュな声が降り注ぐ理解不要のダンスミュージックを繰り出す。
2017年4月完全自主制作で発表したセカンドアルバム「ABRADA」が、海外で評価を受け、11月にフランスの180gレーベルよりアナログ盤として全世界に向けてリリースされた。
2018年5月には、フランスはナント市で行われるフェスティヴァルLE PRINTEMPS DES NEFSへの出演を皮切りに7箇所で公演するフランスツアーを敢行。同年12月には、国際フェス”Transmusicales2018”に出演、またその際レンヌで収録されたKEXPライヴショウは全世界に向けて配信中。
2019年7月には2度目のフランスツアーに赴き、Seun KutiやFatoumata Diawara等も出演するエコ・フェスティヴァルTerres du Sonにも出演。
2020年1月1日元旦に3枚目のアルバム「ALO」をCDとしてリリース、 同年3月にはアナログ盤が仏180gレーベルより発売された。2020年コロナ禍では独自路線の配信プログラムにも挑戦し、「おうちでアジャテ鑑賞会」や「アジャTV」などを公開。
2021年には初の7inchEP「Emisa Lasso」も発売する。国内でも徐々に注目を集め、2021年10月には日本最大のワールドミュージックフェスティヴァル「SUKIYAKI MEETS THE WORLD」出演。
翌年2022年5月にはFUJI&SUN MUSIC FESTIVAL出演。7月には再び21公演数に及ぶフランスツアーを実現、仏ブルターニュ州最大級のフェティヴァル「Festival Bout Du Monde」では1万人の観衆の前で演奏。
2023年4月には2枚目となるEP「Iduchiemo / Maideso」発売。
夏は再び欧州ツアーを決行、フランスでも有名な古代劇場を会場にした国際フェス「ヴィエンヌ・ジャズ・フェスティヴァル」、また初のイギリス遠征で世界最大のワールドミュージックフェスWOMADにも出演を果たす。
2024年には、4年ぶりのフルアルバム 「DALA TONI」を発表、英Songlines誌のTop of the Worldに選盤される。またJAPAN TIMESのspotlightページでも一面紹介された。
同年7月には5度目の欧州ツアーを遂行、スイス、フランスと並び、初めてイタリア、ドイツでも公演を行う。またフランス最大のラジオ局RFIのワールドミュージックプログラムでのセッションライヴ収録も実現、同年9月にオンエアされた。
2025年春には、代々木公園の名物フェス「春風」出演、また夏には再びSUKIYAKI MEETS THE WORLDのヘリオスステージに出演。SUKIYAKI TOKYOにも初出演を果たす。
現在渋谷ROOTSにて奇数月第一木曜日に、ホストとして演奏する「アジャテ鑑賞会」定期開催中、まさかの2026年にまさかの10年目に突入する。
