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代代代、ワンマンライブ『ゆく代くる代』ライブレポート

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TEXT by 松尾駿介(Lonesome record / エクストロメ)
Edit by 山口隆弘(OTOTSU編集部)


2022年12月29日(木)、年の瀬も年の瀬。
大阪の4人組アイドルグループ代代代が、東京・新宿MARZにてワンマンライブ『ゆく代くる代』を開催した。

2022年、彼女たちは2月にフルアルバム「MAYBE PERFECT」、7月シングル「威威威」の2作品をリリース。同月に東京・品川クラブeXにてワンマンライブ 『MAYBE PERFECT 丙』を開催。ここから活動はより勢いを増していき、8月『懺悔ミーティング〜大阪2022夏』、9月『代代代楽曲大賞2022』、10月『ギュウ農フェス秋のSP2022』、東京大阪での主催イベント、写真集発売と目まぐるしくこの日に向かっていった。

コロナ禍以降、主催イベントとしては初の声出し可能公演ということもあり、満員のフロアからはどこか異様なほどの興奮と熱気をスタート前からジリジリと感じた。

定刻の19:00と同時に「神ングスーン」のイントロが鳴り大きな歓声と手拍子に包まれた。

EDM、ブレイクビーツ+コアミュージックを掛け合わせ独自のミクスチャーとも言えるSOLID CHAOS POPと名付けられた独自の進化を遂げたサウンドが次から次へと繰り出される。

時に攻撃的に、時にポップに、時にアーバン+メロウに、時にサブカル meets アヴァンギャルドに、あくまで【ダンスミュージック】を軸に繰り出される変幻自在のサウンドメイクは、代代代以前から数々の名曲(狂曲)を手がけてきている小倉ヲージのセンスそのもの。それを体現するメンバーの柔軟さとパッション、それに呼応するフロアの熱量が合わさった時、代代代は1つのカルチャーとなりとてつもない破壊力となる。昨年のワンマンで比べるならば、『MAYBE PERFECT 丙』はコンセプトライブで、テーマに沿って進行していくのに対し、『ゆく代くる代』は縛りなしの全方位型の祭。当然、フロアの体の揺れは大きくなるし怒号のような歓声が飛び交う。

グループが結成されたのは2016年。7年目、アイドルとしてはベテランの域であるが、この3年間、この音楽性にしてよくぞ耐えに耐えて活動を続けきてくれたと思う。その鬱憤を全て注ぎ込んだかのようなステージからの気迫と愛情、それに応えるフロアの熱量は痛いほどに伝わってきた。

初期からの定番曲に加えて、コロナ禍に入ってからのリリースとなった「愛ね暗いね」「棺桶だらけかと思った」、昨年リリースされた「4ME」、「8 BEAT GANG」でもその勢いはとどまることを知らず休む時間なんざあるわけねーだろ!なテンションでライブは折り返しへ向かう。

「INTERLUDE G」を挟んで、配信ではリリースされていない名曲「そういえばFOREVER」、2021年リリース『The absurd is the essential concept and the first truth』収録の「不安」に続いて、本日のハイライトである“誰にも何も言わせないムチャクチャなアルバムを作りたかった”と小倉ヲージが語った、2022年リリースの大名盤『MAYBE PERFECT』より立て続けに披露されていく。それまでに代代代にありそうでなかったメロウな魅力を引き出し代代代流EDMの可能性を広げた「LASE」、ノイズとインダストリアルさえも飲み込んだ「まぬけ」で不穏なダークサイドの世界観に浸からせたかと思いきや、「破壊されてしまったオブジェ」で一気に多幸感溢れる代代代 THE ワールドへと引き上げていく。そのまま美しさと重厚急転直下が共存するこれぞ代代代節の真骨頂である「THRO美美NG」へと続く。“振り向いた過去に正解はない”という、【今】を生きることへの想いの詰まった『MAYBE PERFECT』ゾーンを終え、この日この空間にいた誰しもが待ったいたであろう「ワールドワイドハピネス」のイントロが鳴り会場全体がこの日1のハピネスに包まれた。メンバー4人が順番にリードをとるAパートとBパートでは、フロアからそれぞれを名前を呼ぶコールが起こり、メンバーから満面の笑みと感極まって涙が溢れる場面もあった。2020年以前からアンセムとなっているこの曲だからこその圧倒的な空間は、この3年間の彼女たちの想いの大きさを物語っていた。

アンコールはお馴染みの「エスイー」から代代代のEDM節が堪能できる「文字化CATION」、“あたしを信じて”、“あたしを愛して”という言葉遣いが印象的で、彼女達の自己紹介ソングとも言える歌詞に仕上げた「フォロミー」を初披露。「TENPENCHii!!」、そして「ガールズトークインチャイナ」とワンマンならではの選曲が続く。こうしてワンマンという場でたくさんの曲を聴くと、歴史があるグループとはいえ、なかなかの曲の振り幅であることを再認識すると共に、どの曲でもしっかり代代代であるという強い意志と意義を感じることができ、彼女達が表現するからこその代代代であると改めて感じられた。

この日最初で最後のMCでは、初披露した新曲「フォロミー」のこと、2022年の総括をし、アンコールラストは「クラウスイハ」。ミラーボールが回り星に包まれたかのような美しさとシンプルかつ練り込まれたメロウなEDMに呼応してあがる無数の手とシンガロングで2022年の代代代のライブは大団円を迎えた。

以前、小倉ヲージはインタビューでこんなことを言っていた。“次のステージへ行くには、どんなことがあっても過去を超えなければならない”と。

代代代というグループ、メンバーとスタッフと小倉ヲージによるチームは、この3年間を経て、代代代としての次なるステージを見据えているだろう。コロナ禍という時代背景は、多くの人が積み上げてきたたくさんのものを奪い壊してしまったかもしれない。だけど、一度壊れてしまったものは完璧には元には戻らないし、壊れてしまったことをちゃんと受け止めて前に進んでいかなければならない。1つずつもう1度積み上げて。『ゆく代くる代』を見終えてそれを改めて強く感じ考えさせられた。徐々に世界が次のフェーズに移りつつある2022年の暮れに、彼女達のワンマンライブを見られたことは必然だったのだと思う。

2023年も、代代代の活動に期待しかない。

2022年12月29日(木) 新宿MARZ ワンマンライブ『ゆく代くる代』セットリスト

  1. 神ングスーン
  2. 血湧き肉DANCE
  3. 愛ね暗いね
  4. 棺桶だらけかと思った
  5. 4ME
  6. EHM
  7. 8 BEAT GANG
  8. Interlude G
  9. そういえばForever
  10. 不安
  11. LASE
  12. まぬけ
  13. 破壊されてしまったオブジェ
  14. THRO美美NG
  15. ワールドワイドハピネス

EN1. エスイー
EN2. 文字化CATION
EN3. フォロミー
EN4. TENPENCHii!!
EN5. ガールズトークインチャイナ
EN6. MC
EN7. クラウスイハ

Spotify
代代代、2022年12月29日 ワンマンライブ『ゆく代くる代』 代代代、2022年12月29日 ワンマンライブ『ゆく代くる代』 · Playlist · 18 songs

●Release Information

SPLIT EP『ATMOSPHERE』
RAY / 代代代 / クロスノエシス
 2023.02.01 RELEASE
Lonesome Record

Live Information

RAY / 代代代 / クロスノエシス
SPLIT TOUR 『ALMOST TRANSPARENT』

1月14日 (土・昼) 大阪・ヨドバシカメラ マルチメディア梅田 (リリースイベント)
1月15日 (日・夜) 大阪・心斎橋 SUNHALL
1月29日 (日・夜) 静岡・LIVE ROXY SHIZUOKA
2月1日 (水・夜) 東京・タワーレコード渋谷店 B1 CUTUP STUDIO(リリースイベント)
2月12日 (日・昼夜) 福島・club sonic iwaki
2月17日 (金・夜) 東京・新宿LOFT

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