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21世紀に奇跡の復活を果たしたアヴァンギャルド・メタル・バンドDOOM。メンバー・チェンジを経て9年振りにリリースされた最新作について、リーダーの藤田氏へ直撃インタビューを敢行!

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新メンバーとしてアベユキヤ<b>が加入したDOOMが、第一弾として放った最新作『APOCALYPSE』。アドバンスを聴いた時からその密度の濃さに驚かされ、真正面から対峙する覚悟が必要とも感じさせた。インタビュー中にもあるが、DOOMの頭脳である藤田タカシの「状況」を知っていただけに、これだけ圧倒的な作品を作り上げたことに震えもあった。そんな藤田にレコーディングの裏話を含めた最新作『APOCALYPSE』あれこれ、新メンバーのアベユキヤ、多くのファンや関係者が心配したパンデミック下の藤田の状況等色々と語ってもらった。

Text by 別府“Veppy”伸朗
編集:汐澤(OTOTSU)


–新生DOOM第一弾となる『APOCALYPSE』ですが、いつ頃からアルバム制作に向けて動き始めたのですか?

藤田:ケツを叩かれないと動き始めない性分で、コロナが明けて2024年の春辺りから動き始めていたのかな? ライブも入ったりしていたのでそのリハーサルをやると、曲のアイデアを記録していてもまとめ直したりするのが大変だった。そんな感じが続いていたから正確にいつからっていうのは曖昧かな。

–気が付いたら前作の『Still Can’t The Dead』(2016年)から約9年の時間が経ってしまっているのですよね。個人的にはそのイメージがなくて、ベスト、DVDやEPといった作品がコンスタントにリリースされていて、ライブ活動も活発な感じだったのでアルバム単位ではそうだったんだって驚きでした。

藤田:そうなっちゃいましたね。この9年間に釣りでいうところの擬餌を撒いて繋ぎ繋ぎしていたから(笑)。でも、その素材があるのはDOOMの強みだし引き出しの多さもあるってことになっていると思う。曲を作るということでは約1年半でやっとこうして形になったわけだけど、アルバム4~5枚分のフレーズだったりリズムがあって色々試行錯誤して足したり引いたりしていた。いつもより大変だったのかなって思うこともあった。アイデアが散らかっていたとこもあったし、年齢が年齢なのでそれがどこかに飛んでいったりしていたし(笑)。最初に想定した曲と違う曲に用意していたフレーズやリズムを使ったりもしたから、まとめるのが大変だった。いつも作曲作業はスタジオでジャムりながら作り上げるスタイルで変わっていないけど、自分のハードディスクの許容量が年々減っている面でも大変だったね(笑)。

–今回の『APOCALYPSE』を初めて聴いた時に肉感的な熱量が高いなって感じたんです。作品で言うと『Killing Field…』(1988年)、『Complicated Mind』(1988年)、『Incompetent…』(1989年)に近い質感も感じました。

藤田:時間に追われる者として『Killing Field…』の時とか一週間でレコーディングだったので、自分達にかかる圧迫感やプレッシャーは今回もあったかもしれない。それが熱量として捉えられたかも。俺の頭の中でまとめ上げて蓄積して分解してアルバムにするっていうのがいつもの作業なので、それを期間内に仕上げなくちゃいけないというプレッシャーがあった。

–今回の作品のテーマはどういったものでしたか?

藤田:いつも後付けだけどレコーディングや構築しながらの作業で湧いてくるものがアルバムのタイトルや曲名になっていくんです。だって最初の仮タイトルはラーメンに因んでいたから。例えば“バリカタ”とかだったりとかね。だからエンジニアの人も訳が分からなくなって、途中で「“バリカタ”って何でしたっけ?」とか「“バリヤワ”て何ですか?」ってなったんだけど、その内に俺も分からなくなって「PAZZに訊いて」ってなった。そうしたらあいつは「それは“ハリガネ”だよ」ってちゃんと答えられるんだよ(笑)。そのうち本当の曲のタイトルが頭に入らなくなって「ミュージック・ビデオを作りたいけど曲どうします?」って時に「“バリヤワ”にしようか?」って言ってたり(笑)。

–「APOCALYPSE」の歌詞を読んでいくと、どこか統一性が感じられてかなり練られた感じもあったのでそんな感じだったのは驚きです。

藤田:そんなことことは全くなくて。でも一つのタイトルが決まってから、そこから分散してネタを引っ張り出してきたからそれで内容が似たのかもしれない。そうしないとスピードに追い付けていけなかった。

–ミュージック・ビデオの話が出ましたが、最新ミュージック・ビデオ「Know Your Enemy」はフルAIアニメーションなんですよね。ドロっとした感覚もあってDOOMらしいと感じたのですが、その制作について何かリクエストはしたのですか?

藤田:ジャケットもミュージック・ビデオでもなんだけどインスピレーション的なモノしか与えてなくて、細かくアレやって欲しいコレやって欲しいということは出していないんです。実は違う工程でミュージック・ビデオを作るつもりでいたんだけど、メンバーの都合上それが出来なくなっていたんです。それでAIアニメーションでやろうとなったけど、自分の中でそれがどんなものになるのか想像がつかなかった。AIアニメーションの作成者は実はミュージシャンでもあって、インスピレーションを与えたら色々な面で辿り着いてくれて本当にありがたかったんだ。今回のミュージック・ビデオは実は30年前からやりたかったことでもあったし。チームみたいな感じでミュージック・ビデオを作り上げられたのは収穫でした。

–AIって現実と非現実の境界が曖昧になっていくと思っているのですが、それってDOOMの音楽性にも通じる部分があるのかなと思いました。

藤田:初めてこのミュージック・ビデオを観た時に「こんなことも今はできるんだ」って驚いたんです。昔観たTOOLのミュージック・ビデオがあるんだけど、LAに行った時にそのビデオを作った集団と会ったんです。彼らの「ライフスタイル」に触れたらこんなビデオは日本では絶対に作れないなと思った。あの時代にあんなミュージック・ビデオを作ったことは本当に凄いことだなと思った。今、それに追いついたかどうかは分からないけど、自分達もAIを活かしてそういった良い作品が作れたのかなと思う。仲間が1人増えた感じもあったし。

–TOOLのミュージック・ビデオって心に傷を付ける感覚があるんですが、今回のDOOMが作ったものも似た感覚がありますね。女神風のイメージも盛り込んで救い的な面があったり、断片的なイメージが想像を膨らませていくDOOMらしいものでした。

藤田:そうだね、気持ち悪いだけでなくかすかな希望もそこにあるんだよ。

–このアルバムはインスト曲が多いですよね。インスト曲毎にそれぞれのメンバーがフィーチャーされているイメージもありました。

藤田:実はそれは全然考えていなかった。オープニングの「Walk」はPAZZが目立っているけど、ドラムを録り終えた時にもう少しやらせてと言ってきたんだ。それで4~5分録ってみたら最後のスネアとキックが絡むところは「Know Your Enemy」の前奏と絡めるんじゃないかって閃いた。それで形にしてインストというよりSE的に使って曲名も付けました。

–「Walk」はPAZZさんの生な感覚あるドラムとインダストリアル的な要素があって、有機物と無機物が混ざり合う感じでDOOMの世界に入り込むに相応しいオープニングとも感じました。

藤田:誰も「Walk」から「Know Your Enemy」に続くパターンは考えていなかったと思う。実はこのパターンは使えるぞって思いついたのはマスタリング直前の作業の中で、エンジニアの人とこれを続けられないかって話したんだ。そのままよりも何か裏で鳴っていた方が良いなってアナログ感あるギターをズラして入れたりした。そういった作業は最後の最後まで残っちゃうんだけど、一度構築して作り上げたものを最後に引いていく作業が実はかなり面白いんだ。それがないとグチャグチャのままで世に出てしまうから。その作業の中で、神からのお告げじゃないけど、何かヒントみたいなものが降りてくるね。

–『APOCALYPSE』は「これからDOOMを聴くぞ」って、作品と真正面から対峙する準備して聴かないと音にヤラれてしまうなと第一印象で思いました。

藤田:変な言い方をすると「優しくない音」だからかもしれない。リズム的に言えば攻撃的な曲が多いし、聴く人にもプレイヤーと同じ意志を持って接して欲しい部分もあるからね。

–音と真正面から対峙しないと圧倒されて終わってしまう印象で、このタイミングでこんな凄いアルバムをリリースするとは思ってもいませんでした。1回目聴き終えてすぐPAZZさんにアルバムの感想を送りましたから(笑)。9年という時間を待った甲斐がありました。

藤田:自分でもこんなアルバムになるとは思っていなかったね。まだ評価はこれからだけど、衝撃を受けた人がいたなら成功だとは思う。(前作から9年経ってしまったのは)そんなつもりはなかったけど、あっという間に時間は過ぎていったね。ヤバイよね、いつまでこんなことをやれるか分からない年齢になっているんだし。このサイクルで次のアルバムってなったら、もう70歳を軽く超えちゃうからこんなでは出来ないですよ(笑)。

–攻撃的な曲の中に「Hate Memory」みたいなグラム色あるハード・ロックがあるのも面白かったです。この流れの中にこの曲を入れるのはズルいなと思いました。

藤田:あの曲は『NO MORE PAIN』(1987年)に収録していた「I’m Your Junky Doll」の様な感じになるかなと思ったし、実はアルバムに収録する予定でもなかった。BLACK SABBATH的なスローでタメのある曲でスタジオで遊んでたものが曲になったね。曲が出来たタイミングでオジー・オズボーンが亡くなったのも思うところがあったし。あの曲に関しては賛否両論だと思う。DOOMらしくないでしょ? ファンを裏切っている部分もあるのかなって色々考えたけど、プレイしているのは俺達なんだから。

–これまでもDOOMってファンの期待を裏切っているのかなとも思います。それでもその度にDOOMって凄いってリスナーに思わせる作品を創造しているのでは?

藤田:それを目標にしているから(笑)。その方が面白いと思うし、予定調和を感じると全てを壊したくなるんです。

–「War Daddy」は『No/Re:Morse』(2018年)にも収録されていましたが、メンバーチェンジしたのが関係しているのか中近東風のイントロをバッサリと切って収録されていたので曲の印象がかなり変わりました。前のヴァージョンはダイレクトに中東の紛争をイメージしていました。

藤田:今回はアルバム・ヴァージョンとして収録しました。同じものを収録しても意味がないし、アルバムではアベが弾いているしね。違うものとして新たな命を得たと思う。

–同じ様に『No/Re:Morse』に収録されていた「Freeze」もアベさんのベースが追加されて変わりましたね。

藤田:本当に邪魔しやがって(笑)。あれも前はベースがなかったのを加えたんだけど良い方向に進んだ曲だね。

–「Redrum」は「Know Your Enemy」や「Smash It Down」と同じく攻撃的な曲ですね。それと最初にこの曲を聴いた時にここでアルバムが完結してもおかしくないなと感じました。そしてこの後にどんな曲を持ってくるのか、かなりパワーある曲でないと負けてしまうとも思いました。そうしたらとんでもないモノリスが最後に控えていましたね。密度が濃すぎて流石タイトル曲と感服しました。

藤田:でも、この曲(「Apocalypse」)はライブでプレイできるんですかね? ライブではポチっと何か押しちゃおうか(笑)。アルバムはアルバムだし、ライブはこうやるからって思っていたけど今回は違ったね。この曲はライブでどうするか、本当にヤバイ曲だよ。

–「Apocalypse」を聴いてからだと「Redrum」があの終わりでないとアルバムとして成立しないと思いましたが曲順にも拘りましたか?

藤田:かなり拘ったけど、エンジニアも他のメンバーもほぼ同じ意見だったね。最初に曲順を組んだのはエンジニアだったけど方向性はメンバー全員もほぼ一緒で、最終的なジャッジはマスタリングの時だった。仮の曲名が“バリカタ”や“バリヤワ”だったから「早く曲名を決めてくれないと宣伝できません」って言われていたから、そっちの方に神経を使ったよ(笑)。『APOCALYPSE』ってアルバム名にしてどの曲をタイトル曲にしようかってなったけど、あの曲以外にはないなって決まったね。

–『APOCALYPSE』ってアルバムタイトルにしたのはどうしてですか?

藤田:夏だったから「アクエリアス」じゃマズイよねって(笑)。メル・ギブソン監督の映画で「APOCALYPTO」があるんだけど、そのシチュエーションを音楽にしたいって思ったし、映画からヒントを貰ったりした。

–歌詞を軽く読んだり、レコーディングに苦労しているって話を耳にして、実は「地獄の黙示録」(原題は「APOCALYPSE NOW」)が関係しているのかなって勝手に思っていました。

藤田:どちらの映画もよく観ていたし、映画を作っている状況だったり退廃的なイメージといったものはそこから付けたよ。

–アルバムの内容やジャケットのアートワークから退廃的なイメージを感じますね。

藤田:アートワークを担当してくれているのは笹島さんという人です。彼女とは付き合いが長く毎回アートワークを手伝ってくれているんです。気心もよく知れた人でちょっとだけイメージを伝えるだけで形にしてくれるだろうって甘えもあって、何とかなりますかねって言ったらちゃんと形にしてくれました。

–『APOCALYPSE』は自分でどういった位置付けにある作品と分析していますか?

藤田:さっきも出たけど『Killing Field…』に似た圧迫感はあると感じている。心構えしないといけないって言っていたけど、そういった内容に戻ったのかなとも思う。イージーリスニング的に聴き流されるものとは違うし、しっかり対峙して噛めば噛むほど美味しい内容だと分析している。前作はギターリフで組み立てたけど、今回はリズムアルバムであるとも思う。

–アベさんが2019年に加入して6年経っているんですよね。パンデミックもあって思ったような活動もできなかったからかもしれませんが、その6年という時間も実は活かされていると感じました。

藤田:その欲求不満はアベが一番感じていたと思う。東名阪のお披露目ライブやったところでコロナに突入してしまったから。そのストレスは彼が凄く溜め込んでいたんじゃないかな。正式メンバーなのに音源が今までなかったし。

–レコーディングに入る時にアベさんは嬉しかったでしょうね。

藤田:嬉しそうだったけど大変だったとも思う。何も決まってない中でレコーディングに入ったから任せっきりなんだけど、「ここはアレしてくれ」とか「ここはこうした方が良いんじゃないか」って意見は多かったから。あとはピッチ感に関して厳しいことも言ったしね。

–前任の古平さんが脱退してアベさんが加入までスムーズなイメージがありますが、元々注目していたプレイヤーだったのですか?

藤田:彼のライブを観に行ったりしていたんだ。別にそれは古平が脱退するからとかでなく、単純に好きで行っていた。初期メンバー:諸田コウの弟子で、彼との裏話も色々と知っていたのもあった。アベは応援したいベーシストだったんだ。(古平が脱退して)候補は二人いてその一人がアベだった。

–候補が二人いて最終的にアベさんに決めた理由は何だったのですか?
藤田さん的に彼が何かハードルを越えたと思ったからですか?

藤田:こちらからハードルを設けることはほぼないけど、彼はハードルを持って加入したと思う。やはり諸田というベーシストが偉大過ぎたし、アベは彼の愛弟子でもあったから。古平もそうだったけど、諸田になるのではなくて古平にならなくてはいけなかった。だから彼に対してもアベユキヤにならなくちゃいけないんだ。そこを彼がどう思っているかだけどね。諸田を追い越そうとしても亡くなっているから追い越せるわけがないんですよ。だからアベユキヤというベーシストとして確立していくしかない。それを言っても諸田コウって名前が邪魔をするだろうとも思う。それはアベだけでなくDOOMとしてもね。でも今はアベユキヤというベーシストがDOOMでやってくれたらということで、俺にとってそれが重要なんだ。

–アベさんのSNSの発信を見た時に確かに諸田さんの影響は大きいしリスペクトも感じます。でもプレイとかステージでの立ち振る舞いには諸田さんとは別のベクトルを凄く感じます。こういった言い方が合っているかですが、エロティックなプレイに感じて、それは諸田さんと違うと感じています。立ち姿とかスタイリッシュでイケメンですし。

藤田:イケメンなのはかなり困るな(笑)。でも本人も諸田のイメージを壊して俺達も壊して、そこでアベユキヤとしてステージに立ってもらわないとどちらのプラスにもならないよね。

–パンデミックで活動停滞している時に藤田さんが手を怪我したとSNSにアップしていましたね。もうプレイできないかもしれないと発言していた記憶もあります。

藤田:2020年に大阪でライブをやった後にコロナが大騒ぎになった。実は色々な計画していたこともあって、自分の還暦祝いのイベントも大きくやろうって色々考えていた。そういったことが一連のコロナ騒動で全てダメになってしまった。それでノイローゼ、コロナ鬱みたいな状態になっていた。それとは別に病気にもなったけど状況的に病院にもなかなか行けなくて、それもメンタル的に追い打ちをかけてしまったんだ。そんな状態だったのに更に鉄骨が手に刺さってしまってね。色々なことが重なり過ぎてもうギタリストとして活動していけないよなという思考に陥っていたんだ。60歳は厄年と言われていてそのせいにはしたくないけど、2020年から2023年はかなり辛い時間を過ごしていたよ。

–その頃、藤田さんに誰も連絡が取れないって話を耳にしてかなり心配もしていました。

藤田:そんな状況を救ってくれたのは、B.T.H.RECORDSの齋藤さんだったり、マネージメントをしてくれる上原だったりした。それにJURASSIC JADEも助けてくれた。彼らがアルバムをレコーディングしているから、ヴォーカルについてアドバイスしてくれないかってコンタクトしてくれたんだ。

–『id-イド-』(2020年)の時にもコ・プロデューサーとして参加していますが、この話は『Nyx filia』(2023年)の時ですよね?

藤田:こんな俺でも助けを必要としてくれる人たちがいるんだなって単純に嬉しかった。確かHIZUMIちゃんが電報を出そうかって言ってたよ (笑)。

–藤田さんと連絡が取れないから手紙か往復葉書を出そうかなって、当時HIZUMIさんから言われた記憶があります。

藤田:それがあったから目が覚めたよね。あれがなかったらどうなっていたか分からない。それでJURASSIC JADEのアルバム発売記念ライブだったと思うけど、それに行ったら「生きていたんですね!」って言われたし、他には泣いてる人もいて。本当に心配させていたんだなって、生きていて良かったんだって。そこでも更に目が覚めたよね。それまで全てがネガティブだったから。目が覚めたと思ったらもう川崎CLUB CITTA’でのライブが決まってると言われて驚いたよ(苦笑)。

–マネージメントとの連絡が再開したと思ったら、川崎CLUB CITTA’のイベント(2024年3月20日開催の『VIOLENT ATTITUDE 2024』)が決まっていたのですね(笑)。

藤田:川崎CLUB CITTA’のスケジュールを押さえたから打合せしなくちゃと言われて。復活ライブは2023年11月の新代田FEVERでBBとのツーマンだったけど、実はそれはCLUB CITTA’のイベントをやるってなった後に決まったんだ。

–パンデミック明けに出演したイベントでは80年代から一緒に活躍しているバンドとの共演も多かったですね。

藤田:そこで思ったのがそういったバンド達と立ち位置が一緒なんだなって思った。自分だけが凹んでいるんじゃなくて、皆一緒だったんだなって。それで更にやらなきゃって心構えになった。同じ年代で同じ時代を過ごしてきた人達が同じステージに立っているのは本当に励みになったね。

–パンデミック云々は別に、年齢的には終わりも考えているのかなと思います。藤田さんが「何時でもこれで最後だという想いでやってます。ずっと続けようなんで思ったことなどない。いつ終わってもよいようにという想いでずっと続けばよいなぁ」ってSNSで発信していますね。

藤田:気持ちはね。YOSHIKIではないけど破滅に向かって終わりたいね(笑)。俺の考えでは音楽的には今できることをやれていれば良いなと。そこに多少の無理は付属しているけどね。変な話、どうやってズルして逃げようかとか直球勝負で行こうかとか、向き合うことに対して色々な形があっても良いと思う。無理せずにと言っても無理はするじゃない(苦笑)。今までの人生で勉強して蓄積してきたものがあるから逃げ方も熟知しているとも思う。それで上手く表現に活かせたら良いとも思う。だからいつも「リアル」って言葉を大事にしている。瞬間でしか表せないことも沢山あるし、例えばこの前の「STRIKE BACK」(2025年11月16日)でのプレイを再現してくれと言われても同じことは出来ない。そのリアルさをお客さんに大事にして欲しいし、勿論俺達も大事にする。そのリアルさが出せなくなったら…。その前に終わりってあるんですかね? 自分の終わりは自分で決めると思う。

–それは演者の藤田さん自身としてですか? それともDOOMとしての藤田さんですか?

藤田:(少し考えてから)それはどちらもだよ。だって俺が今DOOMを離れて別のバンドをやったとしても、それは「DOOMだよ」って言われると思う。そして俺の代わりに誰かがDOOMに入ってもダメでしょ? コピーじゃないし。「諸田コウがいないDOOMってどうなの?」ってことがあったとしても今のDOOMがあるよね。諸田コウが生きていたらどんなDOOMになっていたかって言われることがあったとしてもね。例えば俺がダメになって俺の代わりに残ったメンバー、PAZZやアベが誰かを入れてDOOMだよって言えるのかってことでしょ。そうなってお客さんが「DOOMって変わったよね」とか「藤田がいた頃よりDOOMって良いよね」って意見が出るかもしれない。それは定かではないけど、それを成立させるかだよ。

–他のメンバーが藤田さんの代わりを入れてDOOMとして活動することはないと思います。藤田さんのいないDOOMって全く想像できません。

藤田:高崎さんのいないLOUDNESS、柴田さんのいないANTHEMだよね。

–プレイ云々よりもバンドの精神的な支柱ですよね。例えば藤田さんよりプレイが上手い人がいて、その人が藤田さんの代わりにDOOMに加入したとしても違うと思います。どんなにプレイが似ている人が加入したとしてもそれも違うと思います。

藤田:バンドにおける存在って生き様だったり歴史だから。己であり続けるってことが。それってやっぱりバンドを抜けたからって解決しない。AIで続けることは可能かもしれないけど(笑)。そこに「魂」はないけどね。

–そう考えるとDOOMって「生」ですよね。

藤田:そう「生」なんだよ。果てしない「ロウパワー」だけどやっていくしかない。自分がそうやって生きてきたし、五感で感じたことを全て取ってきて注ぎ込んできたことだからね。生々しいが故に食べ頃だったことも、食べ頃を少し過ぎた時期もあるだろうし。今の色気と昔の色気も違うでしょう。花の咲き方は時期によって違うんです。でもバンドは花が咲いている頃じゃないとダメだから。だから今のDOOMはアベに核になって欲しいと思う。あのベースは本当にイヤらしいからね(笑)。


Release Information

APOCALYPSE
DOOM

13th REAL RECORDINGS / 13RR-1008


Live Information

DOOM New Album “APOCALYPSE” Release Tour 2026

02/21(土)千葉 : LOOK
出演 : DOOM, KANDARIVAS

02/22(日)横浜 : F.A.D YOKOHAMA
出演 : DOOM, SABBRABELLS

03/07(土)心斎橋 : CLUB DROP
出演 : DOOM(ワンマン)

03/08(日)徳島 : club GRIND HOUSE
出演 : DOOM, 銃座 他

03/21(土)仙台 : BIRDLAND
出演 : DOOM, COCOBAT

04/04(土)名古屋 : HUCK FINN
出演 : DOOM(ワンマン)

04/05(日)浜松 : FORCE
出演 : DOOM, Shady Glimpse 他

04/26(日)新代田 : FEVER
出演 : DOOM(ワンマン)

info. DOOM official site
https://doom-real.com

Band Information

Official Web
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