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asayake no ato『君の目は燃えている』セルフライナーノーツPart.4 / Vo,Gt.神社宏行 [Road to ShibuyaWWW]

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asayake no atoの7曲入mini Album『君の目は燃えている』が、2023年11月1日に発売された。あわせて、12月2日には現体制1周年&リリース記念の企画イベント「君の目は燃えている」を、キャリア最大キャパシティとなる渋谷WWWにて開催。
そんな彼らに「Road to ShibuyaWWW」と称して、メンバーそれぞれに今作のセルフライナーノーツを書き下ろしてもらった。

文:神社宏行 (asayake no ato)
編集:清水千聖 (OTOTSU編集部)


2023/12/2 渋谷WWW開催の目標を年始に立てて、それに合わせてミニアルバムの制作を始めました。

最初にリード曲Pictureのサビの歌詞とメロディが出来ていたので、
イベント名とアルバム名を「君の目は燃えている」という情熱を表すタイトルにしました。
asayake no atoがやりたいことを好きなようにやった作品です。
賛同してくれる人が居たら嬉しいです。
現体制1周年を記念する素敵な作品になったと思います。

エンジニア上原翔さんにとても助けて頂き完成しました。
僕は良い音とは爆音でも耳が疲れない音と思ってるんですが、良い音で録れたと思っています。
オケのレコーディングは群馬高崎TAGO STUDIO
歌は渋谷サンシャインスタジオ
MV、ジャケ写真、アーティスト写真はエドソウタ
デザインはIwabuchi Mami

Picture

あなたは何か夢や好きな物はありますか?
僕の場合は音楽でしたが、誰かにとっては絵やスポーツかもしれません。
成功する人もいますが、芸事は基本的に答えの無い修羅の道なので、やってるうちに、
お金にならなかったり、好きだったものがだんだん苦しくなったり、
望んでた結果が出なくて心が折れたり、生活や人生や年齢と向き合って辞めていく人が多いです。

仲間が居なくなるのは寂しいです。

それでもそんな人達も、
別に誰に褒められなくても頼まれなくても下手でもお金にならなくても
多分始めた時は好き放題やってめちゃくちゃワクワクしてたはずだと思うんです。

それで良くないですか?
誰もが好きな事で天才になれるわけじゃないし、飯が食えるわけじゃないですが、
何より自分のためにやっぱり好きな事やりたくないですか?
そういうそもそも何でやってるのか?というのを忘れないでくれ、という曲です。
君にだけ見えてるものを信じて下さい。

瞳の中の炎

時代とは逆行しているかもしれないけど
asayake no atoのアルバムにはこういう複雑な演奏の変拍子の曲が必要だと思い
変拍子つくるぞ!と決めて意識的に作りました

複雑な演奏だけど鴨下のアレンジで比較的聴いてる側はノリやすい感じになったのではと思います。
変拍子っぽいものは誰でも作れると思うけど、サビではちゃんとノれて歌やメロディも良いものを目指しました。
asayake no atoにしか出来ないこと、asayake no atoの良さの1つかなと思っています。

歌詞のテーマは届かない夢でもどうしても諦められない、みたいな感じです。
テーマに沿った言葉をパズルみたいに並べた歌詞です。

ティアドロップ

ミニアルバムを作るにあたり速い短い重い勢いある曲が欲しいよねという鴨下の要望に合わせて
その時作っていた新曲案のボイスメモの中から
合いそうなメロディをフルコーラス作ってみた曲

スタジオで聴いてもらって一発okで嬉しかった

歌詞はsnsしんどい、良いねとかの数字が少ないとお前は必要とされてないと言われてるかのように感じることを歌ってます。
本当の価値は数字や金では計れないです。

人間関係が下手というか人とぶつかることが多いです。振り返ると、
どこにも居場所が無くてお前なんて要らないって言われてるような人生でしたが、音楽でできた繋がりは自分に居場所をくれたなと思います。
そういう想いを込めた曲です。

あとは柳澤から聴き取りやすい歌詞、という要望があったので、なるべくメロディの切れ目と歌詞の切れ目を揃えたり、言葉が元々持つイントネーションとメロディの高低を揃えたりを意識しました。
あとはI’m still here〜の所は多分初めて英語使いました。
日本語詞だとリズム的にどうにもこのメロディにハマらなかったので、英語にしよう、そして誰が聞いても分かる英語にしようというのもありこういう歌詞にしました。
人生色々あるけど俺はまだここに立ってるよ、皆んなはどう?みたいな気持ち。

サウンドはELLEGARDENやアジカン的なパワーコードとオクターブ奏法でシンプルな感じ。
僕のギターはレスポールのリア。

フラジャイル

最初はスローテンポなバラード的な曲にするつもりでしたが、鴨下のアイデアで後半からテンポアップ。
前半は鴨下のアイデアでボーカルにエフェクトをかけたり打ち込みを入れてみたり、アサヤケとして初の試みに挑戦した曲。

同じメロディを何度も繰り返すので、語尾の母音を揃えたら心地よく耳障りが良いかなと思い、
曲始まりはeiaで韻を揃えています。
あんまり詳しくないですが、HIPHOP的な要素のある音楽も好きなので、なんちゃってでやってみました。
アレンジとも合致していてハマったかなと思います。

予期せず若いお客さんにも比較的聴いて貰いやすい曲になったんじゃないかと思ってます。

歌詞はこの曲調ならこんな歌詞かな、というイメージで別れのラブソングっぽくなりました。満たされないわ、という女性目線ぽい感じのワードも入れましたが、曲に合ってて気に入っています。

リグレット

僕の音楽の始まりは人間関係でした。
高校で周りと馴染めず苦しかった時に音楽を聞いて救われていました。

同時期に軽音学部でコピーバンドを組んで、大学では見よう見まねでオリジナルを作り始めました。
バンドは結局人間関係なので、
どこまで行っても自分の欠点である人付き合いの下手さと向き合うことになります。
仮にどんなに良い曲を作ったとしても、一部の天才でもない限り、周りの人に力を貸してもらわないと何も出来ないので。

この曲の歌詞は言いたいことが先にあった訳ではなく、メロディに似合う言葉を選んで並べていった感じの歌詞ですが、
ラブソングとも取れるし、仲良かった友人と疎遠になってしまった歌とも取れます。

解釈は聴く人に任せますが、結果的に僕の人生っぽい歌詞になったな、と思います。

サビのメロディとコードは明けない夜の道標制作時から存在してましたが、アルバムに合わないということで見送られていたものを今回フル尺で作ってリリースしました。

ミドルテンポの肩の力が抜けた感じと、
メロディの良さ、
サビのコードが移り変わるスピードがあまりこれまでの曲に無く、気に入ってます。

コード進行はasayake no atoの「秘密」にちょっと似てる。

渚の光芒

2013年頃(もっと前かも?)からありライブでもよくやっていた曲ですが
会場限定自主制作demoに収録したのみで、沢山の人に聴いてもらえる形ではリリースできていませんでした。
この曲はもうやらないのか?等かつて共演した演者やお客さんから言われることも多く、いつかリリースしたいと思っていました。
「明けない夜の道標」から今回のリリースまでの時期が短く制作に使える時間が少なかった事と、
持っている強い弾は全て撃ちたかったため、
今回現メンバーでレコーディングし直す事になり曲が生まれ変わりました。

鴨下のアイデアで3:05あたりのコードが複雑でおしゃれに。

春という季節は出会いと別れの季節。
進む道を選んで別れる人に向けて歌った曲です。

MVではストラトですが、レコーディングはテレキャスで行いました。

最近どうだい

2013年くらいからあるのかな?
かなり昔から弾き語り状態では存在してた曲です。
作った時のことはあまり覚えてないですが、cinema staffの「溶けない氷」やきのこ帝国の「夜が明けたら」やハヌマーンの「Nice to meet you」に影響されて作った記憶があります。

失うことは〜の二拍三連ぽい歌メロのリズムがあることで、スローテンポだけど単調さが軽減されている気がして、メロディとしてはそこが気に入っています。

弾き語りライブでは何度も演奏していて、評判も良かったので、いつかバンドでやりたいと思っていました。

編曲が凄く難しく、前のメンバー時には上手く形に出来なかったのですが、今回柳澤と鴨下と白石さんの力で素敵なピアノアレンジが施されて、曲も喜んでいると思います。

asayake no atoはラブソング無いよね、と良く言われますが、一応自分的にはラブソング。世間的なラブソングのフォーマットとおそらくかけ離れているけど、よく聴いて貰えたら沁みる曲だと思います。

あと無料配布弾き語りデモ時は「すべてをなくしたそのさきで」というタイトルでしたが、長い、覚えにくい、というメンバーの意見もあり(僕もそう思っていた)「最近どうだい」というシンプルなタイトルに変えました。

リードギターは全て借り物のストラト、
神社ギターのアルペジオはテレキャス
最近どうだい〜のパワーコードはレスポールです
音色を色々変えることで曲にメリハリがついたように思います。

RELEASE INFORMATION

君の目は燃えている
asayake no ato

2023.11.01 Release
monchént records

Format: CD / Digital
Price: 2,420yen (tax in)

Track List:
01 Picture
02 瞳の中の炎
03 ティアドロップ
04 フラジャイル
05 リグレット
06 渚の光芒
07 最近どうだい

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