〈OTOTSU〉は、diskunion DIW によるデジタル・キュレーションサービスです。詳しくはこちら

様々なエレメンツを吸収放出しながら我が道を突き進む異端轟音集団AWAKED。自信に満ち溢れた最新作『THE RIVER』の全容を紐解く濃厚インタビュー!

  • URLをコピーしました!

様々なエレメンツを吸収放出しながら我が道を突き進む異端轟音集団AWAKEDが、前作「ELEGY」から11年の年月を経てリリースする3rdアルバム『THE RIVER』。36分という時間の中で展開される音空間は濃縮かつ芳醇、聴き終えた後には体験した時間以上の心地よい疲労感に身も心も流される。直感的な感性で表現している彼らだが、『THE RIVER』について色々と語ってもらった。あなたの中に流れる川がどんなものなのか、このインタビューを読みながら『THE RIVER』を聴いて感じてくれたなら幸いである。

Text by 別府“Veppy”伸朗
編集:HIROKI SHIOZAWA(diskunion)


—気が付いたら前作『ELEGY』(2015年)から11年経ってしまいましたね。ライブで新曲もコンスタントにプレイしていたので資料を見て驚きました。

Nao:そんなに経っていたとは…恐ろしいね。

—マテリアルは揃っていたと思うのですが、何故そんなにブランクが空いてしまったのですか?

Mazzy:老化現象です(笑)。真面目な話をすればコロナもあったし。

HxSxO:コロナの前からやっていた新曲もあったよね?

Nao: 11年のうち何年かはコロナで中断したし、新曲をやっていたのかどうかも忘れちゃったな(笑)。

—アルバムをレコーディングしようとなった切っ掛けは何だったのですか?

Nao:毎年レコーディングしようって話は出ていたんだけど。一昨年の年末に、もう今ある曲でレコーディングしようかって。そこで決断した感じだね。

—「THE RIVER」のレコーディングに入る前に自分なりに目標にしていたことはありますか?

Mazzy:リラックスした感じでレコーディングに入れたらいいなとは思っていました。曲がパパッとできたりそれが止まったりして、最終的には曲が揃ってからレコーディングに入った感じだったので。「アルバムを作るぞ」って曲を揃えていったのとは違いましたね。

Nao:アルバムを作ろうとはしていたけど、いつまでにって明確に決めていたわけじゃなかったからね。

Mazzy:Yukiとはパンクっぽい作品を作りたいねって話していたことがあって。最初はシンプルな感じの曲ができていきました。新しいことにトライしようって気持ちもあったし、それとは別にロックの要素も強く出ていると思います。あとYukiとアコースティック・ユニットをやっていたので、俺の歌心の変化もありました。

HxSxO:今回は本当に曲調が幅広くて、今までの自分にないものが求められる曲もあってそこが課題でしたね。「Requiem」なんかは以前、中森明菜の「Tattoo」のカヴァーをやった経験がプラスになっている気がします。雰囲気を掴むきっかけになったというか。

Yuki:家で胡坐をかいてリラックスして作った曲が大半だから、自然体な感じが出たと思う。あと、バンドがあまり動けなかった時期にMazzyとアコースティックのユニットで活動していたことも大きい。アコースティックなんだけど、心の中で音は超歪んでいたんです。その感覚で曲を作りながらギターを弾いて、頭の中で「ドラムはこう叩いてくる。ベースはこう弾いてくる」とか想像していました。

Mazzy:アコースティックの時に、ボーカルまで考えて作ってくれた曲もあったんですよ。それからAWAKEDでもここはこういう感じで歌って欲しいとか、サビをもっとこうして欲しいとかキャッチボールをする様になったので、その点は今までとは違いますね。

—ライブで新曲を聴いていた時にTHE DAMNEDとかMOTÖRHEADといった単語も出ていて、BACK TO ROOTS的な作品になるのかなと思っていました。

Mazzy:Yukiに鉄アレイみたいなとかMOTÖRHEADみたいなのできますかって言った覚えはあります。他にも俺の中でこれはANTISECTだなとかPANTERAだなとか。

—シャッフルが入ったりガレージっぽい曲があったりバリエーションが増えて、「Requiem」はTHE DAMNEDやMISFITSの感覚も含んでいる様な印象を受けました。そういった楽曲をまとめるのは大変そうだと思いました。

HxSxO:狙ったわけでもないのに、よくもまあこんなにバラバラになったなって思ったよ(笑)。

Nao:1stアルバム「BLOOD」からだけど、俺は速い曲を作ったら次はそんな速い曲は作らないから。同じアルバムの中に同じ曲を作ることはしない。それをずっとやっているだけだよ。

—それが自然にできるのがAWAKEDですね。音楽の変態が揃っているから(笑)。

Nao:良いこと言うね。バラバラな曲であってもAWAKEDになるってハッキリ自信があるから。どんな曲を作ってもAWAKEDとして一つにまとまるし、俺達が演奏したらそれがAWAKEDになるんだよ。さっきも話に出たけど、中森明菜のカヴァーをやった時も結局「これってAWAKEDじゃん」ってなっちゃったから(笑)。

Mazzy:中森明菜をやったのってライブで1回だけだったかな? 誰も気付いてくれなくて、観た人に「中森明菜どうだった?」って訊いたら「そんなのやってました?」って。

Nao:カヴァーどころか「さっきの新曲ですか?」って言う人もいて。

—その中森明菜のカヴァーは何でやろうと思ったのですか?

Nao:あれはYukiが言い出したんじゃなかったっけ?

HxSxO:カヴァーを何かやろうって話になって、安全地帯って話も出たり。そもそもカヴァーをやろうって話になったのは、曲作りが煮詰まったからだったんだっけ?

Mazzy:気分転換にやろうって話になったんじゃないかな。

Yuki:自分が言い出したかは覚えていないけど、スタジオの喫煙所で話をして決まったのは覚えている。ゴッドファーザーのカヴァーもあそこで決まった。(注:Till Your Death Recordsからリリースされた「TILL YOUR DEATH vol.4」に「Love Theme from The Godfather 」を収録)

Nao:AWAKEDを聴いている人に中森明菜や安全地帯はピンと来ないかもね。

Yuki:中森明菜を改めて聴いてみたら、カヴァーしても面白いかなって思って。

Mazzy:あの曲のアレンジがカッコいいって言ってたよ。

HxSxO:真面目にカヴァーしたつもりだったのに、全くあの雰囲気にならなかったね。

Nao:音色を寄せようとは微塵も思ってなかったからな。だから俺達は職業ミュージシャンには向いてないんだよ(笑)。

HxSxO:誰でも知っている曲だと思ったのに、誰にも分からなかったという。

Mazzy:忠実に歌ったつもりだったんだけどな。

Nao:ベースラインも真面目にコピーしたんだけどね。

Mazzy:それでイマイチなのかなって中森明菜のカヴァーはやめました。皆で歌ってくれると思っていたのに(笑)。

Nao:カヴァーをやっても新曲だと思われるなら、新曲やった方が良いねって。

HxSxO:俺はその時の反省を「Requiem」に活かしました(笑)。

—アルバム収録曲は9曲で内容もバラエティ豊かで最後の「Fallen」は6分あるんですよね。体感で50分は軽く超えていると思ったら、トータルで36分なんですよ。

Nao:あっ、そうなんだ。収録時間も今知ったよ。

Mazzy:メタルだと少ないかもですね。パンクやハードコアだとありますよ。

Nao:SLAYERの『REIGN IN BLOOD』は30分なかったでしょ、それよりは長いね。その辺のことは何も考えてなかったな(笑)。

—そうは言っても曲の収録順は考えているのかなと思って。トップの「Legacy」は風で始まって最後の「Fallen」は風で終わるじゃないですか。

Nao:それはレコーディングの時のMazzyの思い付きだよね。最初に「Fallen」に風を入れようって話になって、だったら最初の「Legacy」にも入れようかって。ループして再生する時に風の音が繋がるしね。

Mazzy:なんか風を吹かせた方がカッコいいかなって。

Yuki:そこは11年前から決まってたって言おうよ(笑)。

Mazzy:「Fallen」は俺の中ではミュージックビデオができあがっているんです。広大な空間、草原みたいな雰囲気の曲なんです。それを出すには風がピッタリだなと思って。それで風を吹かせてみたら、アルバム全体にも流れや雰囲気が出たんじゃないかと。

—せっかくですから、ここからはどうやって曲ができたのか聞かせてもらえますか?

Nao:「Oblivion」と「Eclipse」は年末の『BURNING SPIRITS』を観た帰りに頭に浮かんで。あの雰囲気が最高だったなと思って作ったのが「Oblivion」。自分の中ではハードコアなイメージだったんだけど、他の人からはメタルだって言われて(笑)。

—「Oblivion」ってヘヴィな曲だと感じていたのでハードコアというのは意外でした。ハードコアってスピードを求める人が多いと思うのでそこでヘヴィネスを出したのがNaoさんらしい変態性とも思いました。

HxSxO:あの曲がハードコアっていうのは俺も意外だな(笑)。

—でも以前にAWAKEDがヘヴィネスを出すと、例えば「BLOOD」に収録されていた「Black Swan」だとヘヴィなのと同時にグルーヴも内包していましたよね。

Nao:この曲ではあえてグルーヴ感を排除して、無機質な感じで行きたかった。U2に「With or Without You」っていう淡々と同じリフで進んでいく曲があってね。「Oblivion」はU2っぽくはないけどあの淡々と曲が進んでいく様を出したかった。あと「Nemesis」はBOLT THROWERをイメージして作ったんだけど、分かってくれるかな?

Mazzy:Naoがこの曲を持ってきた時に元HELLCHILDで現SWARRRMのツカサさんみたいに歌ってくださいって言われて、その注文を少しはみ出したり微調整したり色々と試してみました。ちなみにその時は俺がまだHELLCHILDに加入していない頃です。

—アルバムのトップに収録されている「Legacy」はYukiさん?

Yuki:そうです。リフはかなり前から作ってあったんだけど、サビのドラムパターンが変わってから曲として完成形になっていきました。

HxSxO:あとはMazzyのアレンジだよね。最後にブラストを入れたいってアイデアを出してきて。3番のAメロで突如ブラストって発想は誰にも思い付かないよ(笑)。

—確かにMazzyさんがブラストを入れてってHxSxOに言ったというのはどこかで耳にした覚えがあります。

Mazzy:HxSxOのブラストをもっと活かして、曲の中に取り入れたいってのは常にあったんです。HxSxOのブラストってAWAKEDにとってはかなりの武器ですから。

—「Eclipse」は?

Nao:ずっと前の話だけど、友人から「AWAKEDなりのハードコアパンクを聴きたい」って言われたことがあって。この曲でそれがようやく実現できたと思っている。ハードコアバンドがあまりやらないようなメタリックなアプローチも入れたりしているけど。

—アルバム順で語ってない曲を挙げると次は「Ember」ですね。

Yuki:これは俺が作りました。パンクっぽいのがやりたいなと思ってギターを弾いていたらG.B.H.っぽい曲ができて。多分リフとか似ているのはあるだろうけど、Mazzyのボーカルが入れば違うものになるんじゃないかって思った。

Nao:この曲はかなり前からやっていて、ライブの1曲目でやることが多いね。

—「Aether」はロックンロールな感じがしたのでYukiさんが作ったと思ったらNaoさんなんですね?

Nao:え、俺っぽいじゃん(笑)。「BLOOD」に入っている「Demons’ Game」や「ELEGY」に入っている「City Baby」だって俺だし。結構ロックンロールな曲を作っているよ。

HxSxO:Yukiはロックンロールっていうよりパンクロックって感じだよね。

Nao:ちなみに中学生の頃LAメタルにハマっていて。「City Baby」はLAメタルみたいな曲がやりたくて作りました。

—「City Baby」がLAメタルって想像できなかったです。

Nao:めっちゃLAメタル、満場一致でLAメタルだと思っていたのに。

Mazzy:そう言われるとLAメタルかも(笑)。

HxSxO:俺は「City Baby」のドラムはMÖTLEY CRÜEを意識したよ。

Nao:中間部分がMÖTLEY CRÜEで、その後にAEROSMITHとMÖTLEY CRÜEを合わせた感じで…リフはAEROSMITHだったんだけど、スイマセン、伝わり辛くて(笑)。

—だからNaoさんってフィルターを通すと面白いんだと思います。「Shadow」はYukiさん?

Yuki:そうです。あの曲は最初ベースのフレーズから作って、それに合わせてギターを弾いたら良い感じにまとまったんです。それでスタジオでギターのパートだけをメンバーに聴かせて合わせてみたんだけど、Naoは俺が考えたベースラインとそっくりなのを弾くし、HxSxOのドラムもMazzyのボーカルもイメージ通りだったので驚きましたね。だからこれはとてもスムーズにできた曲です。

—この曲はスパンとした感じで勢いがありますね。

Nao:突進力は一番でイントロのドラムから飛ばしているからね。

HxSxO:この曲はあえてツーバスは使っていなくて。このテンポでツーバスを踏むとパワーメタルっぽくなっちゃうから。フロアタムと片足だけでドコドコやっています。

—次の「Requiem」はさっき話に出たけどMISFITSやDANZIGみたいなことがやりたかったのですか?

Yuki:そんな雰囲気の曲を作りたくて。丁度その頃グレッチギターを買ったのね、ピンク色の。それを家で弾いて遊んでいたらできた曲です(笑)。

— Mazzyさんは「Requiem」で使った歌唱をこれまで披露していなかったですよね?

Mazzy:していなかったと思います。

Yuki:でも、アコースティックで一緒にやっていた時に、こんなスタイルでも歌えるとは思っていました。

Nao:あのアコースティックは今考えるとやって良かったよね。

Mazzy:あのアコースティックはホラーなイメージでやっていて。この曲をレコーディングする時はDANZIGをYouTubeでよく見ていました。

—「Eclipse」はさっき話題にしたので最後の「Fallen」ですね。先程もこの曲については語っていただきましたが、締めの曲なのでもう少しお願いします。

HxSxO:最初のリフとか早い段階でできていたけど、そのまま止まっていた曲だよね。後の展開をどうするか悩んで何年か寝かしていたと思う。

Yuki:凄くシンプルな曲を作りたくて、その時にMÖTLEY CRÜEのドラムが頭に浮かんで。MÖTLEY CRÜEって言ってもジョン・コラビ時代の。

—少し南部の雰囲気があると感じましたが。

Mazzy:「Fallen」みたいな曲を俺が歌うと南部の感じが出てしまうんです。この曲は結構苦戦して、途中からいくつも展開していくんですがそれをどう料理するかで試行錯誤を重ねました。なかなか自分でしっくりこなくて、歌を入れるのに時間が掛かりましたね。

Nao:アルバムのラストがこの曲で良かったな。

—曲順は誰が考えたのですか?

HxSxO:最終的にはNaoだよね?今までのアルバムに比べて曲順は苦労しました。曲調が本当にバラバラなので、どう並べたら良いのか、思い入れの部分もあったりしてかなり悩みました。1曲目と最後だけは全員一致だったけど。

Nao:あの2曲はトップとラスト以外に考えられなかったね。

—次に歌詞についてですが、前作「ELEGY」は怒りを感じるものでしたが「THE RIVER」はディストピア感を強く感じました。

Mazzy:もう怒りって感じじゃなかったんです。「ELEGY」をリリースした後って色々あったじゃないですか。例えばコロナとかもそうですが。年齢も重ねてきたし、それと家族のこととか子供のこととか。色々と考えていたら伝えていきたいことがなくなってしまって。Naoからは歌詞を早く書いてくれって言われていたんだけど、何度も色々とトライしたけどどれもピンと来なくて。それで気持ちが入っていかなくてダラダラしていたのですが、それがある瞬間から火が付いた様に景色が頭に浮かんできて、それを歌詞として書きました。その景色を伝えたくて難しい単語は歌詞から外しました。そこはこだわりましたね。

—景色が分かるとそこに色が付いていきますよね。だから聴き手によって様々な色が付いていきますね。

Mazzy:そうです、聴き手に委ねてます。JURASSIC JADEみたいに崇高なものではないですが良い歌詞をハメられたと思います。時間もそれだけかかったし。ちょっとした文字一つにしても気持ちが入らなくなる時があるんです。それって曲が嫌いになる瞬間でもあって、そこをかなりいじりました。ヒップホップにハマった時期とも重なっていて、TV番組「フリースタイルダンジョン」とかを観たり、ヒップホップ界隈の友人からも刺激を受けました。さりげなく韻を踏んだらこんな感じに聴こえるっていうのは以前よりも意識しています。

—日本語の響きを大事にしている印象を受けました。

Mazzy:それは大事にしましたね。

— 例えばですが「Shadow」では「ラッセラー」って響きがスパンって頭の中に入ってきて、何でこの単語を使っているんだろうって考えさせられました。あの言葉って祭りの掛け声で映画『AKIRA』でも使われていましたよね。

Mazzy:そうなんです。『AKIRA』は大好きな映画で、あの「ラッセラー」はいつか曲で使ってやろうって狙っていました。あとオマージュを曲に入れるのが好きなので、「Oblivion」に「下駄箱に置き去りの廃品」て歌詞があるのですが、それはあるヒット・アーティストへのオマージュなんです。それは「下駄箱に置き去りのハイヒール」って歌詞なのですが、俺ら的ならそこはハイヒールじゃなく廃品だろうって。歌詞が全く決まっていない時からずっと頭に浮かんでいて、だったら歌っちゃおうって思ったんです。

Nao:「Legacy」や「Fallen」の歌詞は読んでいて恐ろしくなるね、最後まで明るくならないんだって。怖すぎるんだけど、俺達は明るいからな(笑)。

Mazzy:こういった音楽のジャンルで使われない単語は選んでいるつもりです。例えば「Fallen」で「季節巡らずただ停滞し」とか「花は芽吹かず鳥は歌わない」って部分は小説っぽくて、こういう言葉で歌っているバンドってあまりいないと思います。悲しさや寂しさっていう感情をストレートに言うのではなく、こういう言葉を感じてそういう気持ちになって欲しい。歌詞はどうしようもなくネガティブで希望すらないけど、それはワザとだからね。

—確かに今回のアルバムの歌詞って救いようがない位に絶望的で聴き手にそれを問題提起として投げかける感じがあります。読んでいると沈んでしまって、それが衝撃でもありました。

Mazzy:でもそれがAWAKEDのサウンドに乗って俺が叫べばネガティブには聴こえないでしょ。そういった感じで歌詞を料理するのが良いと思ったんです。

–歌詞の世界とアルバムのタイトルって絡んでいますか?

Mazzy:良い流れでその話題になりましたね。アルバムタイトルの「THE RIVER」って日本語で川ですが、チョロチョロと流れている様な小川でなく、利根川やそれこそナイル川みたいに太く流れているのをイメージしています。色々な人生だったり色々な音楽って小さな小川がいくつも集まって太くなると思うんです。それがゴミみたいだったりクソみたいなものだったり逆に恵みの水も全部ひっくるめて集まっているものだと思うんです。念だったり年輪だったり、そういったものの集大成的なイメージで「THE RIVER」なんです。1stアルバムは「BLOOD」、血ですよね。それがブワっと集まって流れているイメージもあります。これは絶対に考えて欲しいのですが「川の先には何がある?」ってことです。その先にあるのは「海」でそこからまた壮大なストーリーが僕の中にはあるんです。実は最初はアルバムタイトルは「BLACK RIVER」にしよう考えていました。でも、それは地獄車のメンバーがやっているilluminatiってバンドが使っていたし、BLACKって固定してしまうとイメージ付けされてしまうと思ったから、シンプルに「THE RIVER」としました。それと個人的な趣味で言えば、ニューオリンズに流れている川のイメージもあります。「悲しさ」や「小さな幸せ」、そういった人生の色々なことが流れていくんです。そしてその先には広大な海が待っていますからね。

—人生は川の流れに例えられることが多いですからね。美空ひばりのヒット曲はまさにそれですし。

Mazzy:実は『川の流れの様に』って歌詞を使っている曲も過去にはあります。美空ひばりオマージュなので以前の作品を聴いて探してみてください。

—もしかして「THE RIVER」のジャケットって美空ひばりオマージュなんですか?

Mazzy:それは違います(笑)。AWAKEDって和な感じを少し意識して過去にも歌詞やアートワークに盛り込んできたんです。和のものと攻撃的なもの、少し気持ち悪いものとか、そういうのが合わさっていると格好良いなと思っていて。今回のアートワークは「川」のイメージではありませんが、さっき言ったものが全て込められていて、良いものを作ってくれました。

Nao:以前にTシャツのデザインもしてくれた人なんです。舞妓さんにハマっていた時期があったらしく、いくつか描いてくれたものの中から選びました。

Mazzy:Nao担当の彫師さんだよね。

HxSxO:かなりの枚数の中から、メンバーが自然に選んだのがこれでした。以前お願いしたTシャツのデザインは舞妓さんの横顔だったのですが、その時から女性がモチーフなのも良いなって思っていました。

Nao:圧倒的にコレだったね。ぱっと見た瞬間に絵に力があるなって。

Yuki:あと使われている色も良かった。

Nao:原画はもっと明るくて蜂とかも黄色かったので、印象がかなり変わって驚きました。原画にオレンジのライトを当てて撮ったものを送ってくれたんです。

Mazzy:真正面で眼の力も強いから良いよね。あとジャケットにバンド名やアルバムタイトルが入っていないのに気が付きました? それはNaoのアイデアです。

—確かにそうですね。それはNaoさんの直感的アイデアですか?

Nao:何かの媒体に作品が紹介される時に、ジャケットだけってことはないなって気が付いて。その説明文とかでバンド名や作品名は分かるでしょ。今の時代はレコード屋で実際にジャケットを見て買うという習慣はあまりないと思うんですよ。だったらジャケットに文字を入れる必要はないんじゃないかと。アートワークの邪魔にもなるし。

—その発想に至るのがNaoさんらしいです。普通、バンド名とアルバムタイトルは必須と考えるのにその逆をいくのが面白いです。LED ZEPPELINの4枚目のアルバムみたいですね。

Mazzy:広告って観点で考えるとちょっと抵抗があったのは事実。でもNaoがそう言うならそれでいこうって思いました。それも面白いかなと。この絵が本当に強かったってのも大きいです。

HxSxO:この絵を文字が汚す感じになるのは嫌でしたね。和風なイメージなので英語を載せたら世界観が壊れるとも思ったし。

—最後に「THE RIVER」を聴くにあたってポイントがあったら語ってください。

Mazzy:これまでの2作品とは違う解釈で作っているし、それぞれ曲の色が違うからそれを楽しんで欲しいです。

HxSxO:曲調は様々ですが、今までの作品以上に自分らしい演奏ができたと思います。基本的にはクリックなしで録っていて、ライブ感のあるドラムが叩けたと思っています。

Yuki:聴いてもらえたらそれで良いです。

Nao:何年もこのメンバーでやっているし前作から年月は経っていますが、楽にレコーディングできた作品だと思います。特にアレコレ言って揉めることもなかったし。

HxSxO:そうそう、Naoもやっと理想的な音で録れたしね。

Nao:今回は俺のアホみたいなベースの音を形にしてくれる人に出会えたし。

HxSxO:そこは俺にとっても大きくて。エンジニアのTaka (Studio ChaosK)とは10年くらい同じバンドでプレイした仲なので、ドラムに関して注文はほとんどしていないし、彼に任せておけば大丈夫だという安心感がありました。

Nao:とはいえ最初のうちはベースもギターもただ歪んでいるだけな感じで…やっぱり普通のベースの音に寄って行っちゃうんだよね。そこは話し合いを重ねて形にしていきました。

HxSxO:普通が全く通用しない、そんなやり取りを端から見ていてNaoとYukiがいかに非常識な人間なのか再確認しました(笑)。

Nao:とにかく良い作品を作れたと思います。

Mazzy:この作品は本当に自信がありますよ。

Nao:毎回自信はもちろんあったけど、この作品はちょっと質が違う自信です。


Release Information

THE RIVER

AWAKED
BTH117

Live Information

05/03(日) 新宿 Wild Side Tokyo
05/10(日) 東高円寺 二万電圧
05/23(土) 西横浜 El Puente
06/14(日) 初台 Wall
06/27(土) 中野 Moon Step
07/04(土) 西荻窪 Flat
07/18(土) 新宿 Wild Side Tokyo
09/19(土) 福岡 四次元
09/20(日) 佐賀 RAG.G
09/21(月祝) 鹿児島 Word Up Studio
10/23(金) – 25(日) 西多摩郡 おおばキャンプ場
11/08(日) 新宿 Heist
12/26(土) 新宿 Wild Side Tokyo

SNS

X 

facebook


この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次