約18年の沈黙を破り、国内最高峰のデス/スラッシュ・メタル・バンドBASSAIUMが遂に完全復活! アルバム制作~リリース、メンバー・チェンジ、バンドの状況などについて、メンバーが語る濃厚インタビューを公開!
BASSAIUM are
WESAO – Vocal
NAOYA WATANABE – Guitar
HIROYUKI NAITO – Guitar
TETSUO OHKIDO – Bass
TAKESHI“TOMMY”IINUMA – Drums

Text by YASUSHI SAITO (BxTxHx RECORDS)
編集:HIROKI SHIOZAWA (diskunion)

>前作『PANDEMIC』(2008年)から、実に18年を経ての新作リリースとなりました。ますはそのブランク中のバンドの活動状況を教えてください。
WATANABE:まぁマイペースといいますか、のらりくらりといいますか(笑)。
WESAO:18年の間のうちの3年くらいは、メンバーみんなそれぞれに仕事が忙しくなっちゃったんで、とりあえず一旦活動を休止しようってみんなで話したんですよ。
WATANABE:その間、BSSAIUMとは違うそれぞれ個々の活動もあって、自分は2010年くらいにWATARUさん(ex KING’S EVIL)たちとWARGASMATRONというスラッシュ・バンドを始めて、2012年に2曲入りのデモをリリースしたりしてました。
WESAO:自分はOHKIDOと一緒にCARLOSという…割と普通なロック・バンドをやってました。
OHKIDO:ジャンル的にはミクスチャーですかね。
>その間、メンバーも変わりましたね。というか、『PANDEMIC』のベーシストのクレジットがなくてですね…なんでそういう経緯になったのか記憶が曖昧で…(苦笑)。
OHKIDO:ベースは確かイグチさんだったと思います。
WESAO:そうそう、サポートで参加してもらってから、すぐにレコーディングに入ったんだよね。
OHKIDO:元々自分が紹介したベーシストだったんですよ。
WESAO:サポートだったから、クレジットに入れてなかったんじゃないかなぁ。
>ドラマーの本田さんは…
WATANABE:彼はKING’S EVILでもやってましたね。一時期DEFILEDにも在籍してたし。
>本作のレコーディング・メンバーは、どういう経緯で決まったんですか?
WATANABE:メンバー・チェンジというか…元のメンバーが戻っててきたんですよ。BASSAIUM以外でも、TOMMYとはずっと一緒にやってたし。
WESAO:WARGASMATRONの初代ドラマーもTOMMYだったよね。
TOMMY:WARGASMATRONが解散した後も、WATANABEとは一緒にやってたんですよ。バンドというかセッションというか。
>それで本格的にBASSAIUMを再開しようとしたときに、それぞれに繋がっていた元メンバーが自然に合流して、今回のレコーディング・メンバーが揃った感じですかね。
TOMMY:ライヴがきっかけじゃなかったっけ。
WESAO:1年に数回、BASSAIUM名義でライヴをやってたんですよ。でも東京ではやってなくて…。
WATANABE:DEFILEDの住田さんや地方の馴染みのバンドから誘われて、ゆっくりとやってましたね。
>アルバムを制作することになった切っ掛けは何でしたか?
WATANABE:このペースで活動を続けていたら、またダメになっちゃうような気がして奮起したんです(苦笑)。
WESAO:それが3年前くらいですかね。バンドもまとまってきたんで、アルバムも作れるんじゃないかって。
>曲作りはいつ頃から進められていましたか?
WATANABE:ゆっくりとではありつつも、曲作りはずっとやってたんです。本格的に取り組み始めたのは、やっぱり3年くらい前ですかね。
>スラッシュ・メタルやデス・メタルといったこれまでバンドが指標してきたサウンドは健在ですが、今回はハードコアの要素も感じられる作品に仕上がっていますね。
WATANABE:今回はNAITOが事情があって参加できなくなってしまったので、WESAOといろいろ話し合ったんですよ。「今のうちにやりたいことをやろぜ」って(笑)。
WESAO:後で怒られない程度にね(笑)。
>これまでのBASSAIUMの方向性は、NAITOさんが舵をとってたんですね。
WATANABE:やっぱりデスメタルの要素が強くないと、「強くない」って彼は言うんですよ。
>ハードコア的な要素は…
WATANABE:あまりいい顔はされない(笑)。「ザクザクしてないじゃん」って。
>逆にいうと楽曲のヴァリエーションが広がった感じですかね。
WATANABE:でもNAITOが戻ってきても、喜んでやってくれると思いますけどね。
>12曲収録ながら約44分とコンパクトにまとめられた楽曲が多い印象ですね。
WATANABE:ロックン・ロール的な要素がないと、WESAOがダメ出しするんです。ストレートでキャッチーというか、観てる人が覚えやすいようにとは意識しました。
>BASSAIUM史上、もっとも聴きやすいアルバムかもしれないですね。サウンド形態としては、どんどんシンプルになってきてるというか。
WATANABE:2曲目の「Suicidal religion」なんか特にそうですね。
それがWESAOの声にビタっとハマったのも、すごく良かったです。
OHKIDO:確かに今までのアルバムとは、かなりテイストの異なる作品だと思います。
>ヴォーカルの勢いとか瞬発力も感じられます。
WESAO:これが結構疲れるんですよ。これまでのデスメタル的なアプローチのほうがやりやすい。慣れもあるんでしょうけど。
>今回クリックは使用していないとお聞きしましたが、それが逆にロックンロール的なグルーヴというかノリに繋がっているのかもしれないですね。
TOMMY:クリックはかなり苦手なので、今回はまったく使いませんでした。その代わりレコーディングもミックスも結構苦労しましたけどね(苦笑)。
>今回は南千住のスタジオ;Void)))Labの稲荷さんにレコーディング/ミックス/マスタリングまでお世話になりましたが、作業はやりやすかったですか?
WATANABE:とてもやりやすかったですね。
OHKIDO:こちらの意図をかなり素早く組み取っていただきました。
TOMMY:自分が足らない部分を相当補ってもらいました(笑)。
WESAO:あなたスタジオ内でよく正座してたよね(笑)。
>サウンド・エフェクトも効果的に使われていていますね。
WATANABE:曲作りの段階から「これをやりたい」っていう夢があったんですけど、それが今回すべて叶えられました。
>ミックスもバランスもとても良くまとめられていると思います。
TOMMY:とにかくベースの音がめちゃめちゃ良かった。
OHKIDO:機材にもかなり拘りましたね。エフェクターも購入していろいろと試行錯誤しました。
>今回の歌詞はかなりストレートな内容だと感じました。
WESAO:今回はWATANABEが全部書いたんですよ。
WATANABE:ソングライティングからサウンド・メイキング、プロデュース的なことも含めて、とにかく全部やってみたかったんです。ただメンバーそれぞれのカラーがあるので、スタジオでリハを重ねて、そういった要素を反映させたのが、今回のアルバムです。
OHKIDO:リハでみんなの意見をすり合わせて練り上げた感じですね。
>ヴォーカルのイメージを伝えるのは難しくなかったですか?
WATANABE:リハの時に、自分が恥ずかしながら歌って伝える感じです(笑)。でもレコーディングの時に変更したりするポイントも結構ありました。
>なるほど。だからヴォーカルのレコーディングの時に、WATANABEさんがつきっきりでディレクションしてたんですね。
WATANABE:急に変わるから、WESAOは結構びっくりしてたけど(笑)。年を重ねてきて、みんな性格が良くなったというか(笑)。
WESAO:それはあるよね。もっと若かったら、衝突してると思うし。
>特に苦しんだポイントを教えてください。
WATANABE:今回はギター2本とも自分が弾いたんですけど、NAITOのニュアンスを表現するのが難しかったですね。特にソロは技術的にも追いついてなくて。
WESAO:これ伝わるかどうかわからないですけど、デスメタル・スタイルだと低い声が合うんですよ。だけどロック的な要素が強いと、叫んでるなかにも緩急と音程が必要というか…メロディを歌うのが難しかったですね。リハである程度固めていったところが、実際のレコーディングでは結構変わるという(笑)。
WATANABE:気が変わるのが早いんですよ。
WESAO:「ここはこう」って急に言われるから「おっおーん」ってなっちゃう(笑)
OHKIDO:そういう場面、結構ありましたもんね。
WATANABE:勝手にリフ変えてTOMMYが「???」ってこともあった(笑)。でもそれをいったらNAITOのほうが凄かったよね。
WESAO:『BE ADDICTED TO SUFFERING PAIN』(2002年、1stアルバム)の頃なんて、スタジオに呼び出されて細かく説明されるんですよ。小さいメモ用紙をみたら、Kメロまであって(笑)。サビまで含めるとJメロ、それも1回しかでてこない(笑)。「これさぁ、分解して3曲くらいにしたほうがいいんじゃないの?」ってね(笑)。
WATANABE:リフも途中で急に変わるから、リハで合わないこともありました(笑)。「あれっ、言ってなかったっけ!?」って(笑)。
WESAO:あれライヴで再現できなかったんですよ。1回やって大失敗(笑)。
>レコーディングされた順番と実際の曲順は異なりますね。
WATANABE:やりやすい楽曲から先に進めた感じですね。心が弱いので(笑)。
>曲順はどのように決められましたか?
WATANABE:最初はもっとも攻撃的になるようにって考えてたんですけど、TOMMYのアドバイスで結果的にこの順番になりました。

>それでは収録曲について教えてください。
●Bathory’s basement
WATANABE:タイトル通り、エリザベート・バートリーが題材です。殺人鬼をまとめたWEBサイトがあって、そこでいろいろと知識を得まして、こいつは凄いと(笑)実際のどうだったかは分からないですが、イメージを最大限に膨らませて歌詞を書きました。A面1曲目的なファスト・ナンバーです。
注:エリザベート・バートリ(1560年~1614年)
ハンガリー王国の貴族。悪名高い連続殺人鬼で、吸血鬼のモデルになった人物。「血の伯爵夫人」という異名を持つ。
●Suicidal religion
WATANABE:先ほどの話にもでましたが、シンプルで聴きやすいハードコア的なナンバーですね。新興宗教の闇を歌ってます。
●Bassaium
WATANABE:これは自分たちのことを歌った曲です。元々は「VASSAIUM」っていう呪いの呪文のことばなんですけど、Bのほうがカッコ良かったので変えました(笑)。ちなみに3番の歌詞はNAITOのバイクです(笑)。
WESAO:ちなみにサビはレコーディング当日に決まりまして(笑)。実際にレコーディングした音源を聴いて、はじめて全体像が分かったという(笑)。
●Fuckin scammer
WATANABE:昨今の世界情勢を形にした、ファスト・ナンバーです。言葉のチョイスをいろいろと考えました。
●Wrapped in death
WATANABE:これまでずっとやりたかったサウンドエフェクトが実現したミドルテンポのタイトル・トラック。昔から「なんでそういう風に叩いてくれないんだろう」って思ってたんですけど、サウンド・エフェクトだったという(笑)。コロナを題材にしています。
●Trapped (DISRUPT cover)
WATANABE:自分はSWEDISH HARDCOREが一番好きで、バンドのLINEに候補曲をいろいろ投げたんですよ。TOTALITARとか偏執症者(PARANOID)とかNo Securityとか。それで行き着いたのがDISRUPTで、「ぜんぜんスウェーデンじゃないじゃん」っていう(笑)。
TOMMY:MOTLEY CRUEやKISSが好きな自分にとっては、D-beatがすごくやり辛くて大変でした。なかなか感覚を掴めなくて。
●Bizarre war
WATANABE:ナチス・ドイツを題材にしたハードコアっぽいニュアンスの楽曲です。
●Defecate and die
WATANABE:デスメタル・スタイルのアップテンポな楽曲だけど、歌詞はちょっとふざけちゃったかも(笑)。
WESAO:コミカルだけど痛烈。いろんな政治家がモチーフになってるかも。
●Pest from the north
WATANABE:デスメタル・スタイルの楽曲で、残酷描写がえげつないかもしれないですね。
●Fight against war
WATANABE:ファストなスラッシュ・ナンバーで、これも昨今の世界情勢を歌った曲です。
●Annihilation
WATANABE:一番最後にできたミディアム・テンポの楽曲で…
WESAO:バンドの中で新しすぎて、逆にうまくいった曲です(笑)。
●Stay thrashing
WATANABE:これは15年くらい前にTOMMYと作った曲で、ストレートなロックン・ロール・テイストの曲ですね。
>最後にリスナーへ向けて一言お願いします。
WATANABE:虫除けスプレーと間違えてゴキジェットをスプレーしてしまったぜ! WESAO, NAITO, OHKIDO, TOMMY どうぞ!
OHKIDO:シュビドゥバ!!
WESAO:パッパッパヤー! 好色中年メタルバンドBASSAIUMをごひいきに!
TOMMY:棺桶に片足突っ込んでるおじさん達を温かく見守って下さい!
WATANABE:(笑)とにかくすべての工程を自分でやってみたくて制作に入り、メンバーの個性を最大限に反映させたのがこのアルバムです。新たなBASSAIAMを是非楽しんでもらいたいですね。

Release Information

Wrapped In Death
BASSAIUM
BTH118
01,Bathory’s basement
02.Suicidal religion
03.Bassaium
04.Fuckin scammer
05.Wrapped in death
06.Trapped (DISRUPT cover)
07.Bizarre war
08.Defecate and die
09.Pest from the north
10.Fight against war
11.Annihilation
12,Stay thrashing
Live Information
09/26(土)
高円寺 喜楽
11/21(土)
西荻窪 FLAT
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