OTOTSUが注目するミュージシャンやアーティスト、ライターやDJが紹介するプレイリスト・シリーズ。
今回は、3月23日にアルバム『Flea Market Music』をリリースしたLeonardo Marquesに、このアルバムを制作するにあたってインスピレーションを得たというお気に入りの楽曲を選んでもらった。
■Leonardo Marquesコメント
I’m imagine this record to be just like a Flea Market, a ensemble of nostalgia, a collage of memories, dreams, ideas, sounds, smells, words, feelings, places, eras and styles.
A personal unique sonic sound space I’ve been trying to create for my own music.
A record about getting old, about the uneasiness of life, but also about how to embrace and enjoy the ride.
About taking a trip to a place and a time we’ve never been, but we long for it.
(制作前から)このレコードはフリーマーケットのようなものになると思っていました。それはノスタルジーのアンサンブルであり、思い出や夢、アイデア、音、匂い、言葉、感情、場所、時代といったもののコラージュのようなレコード、そして私が自分自身の音楽のために作ろうとしてきた、パーソナルでありながらユニークな音の空間です。老いをはじめとする不安や、一方でそれらを受け入れ、人生を楽しむこと。また長年夢見ている未だ見ぬ場所や時間を旅するような、そんなレコードでもあります。
「フリーマーケットに売りに出される様々な商品は、当然ながらかつて様々な人が使い、愛で、馴染んできたモノばかりだ。各人の記憶の片隅を確かに占めてきたモノもあるだろうし、いつしか持ち主からさえ忘れ去られ、記憶の外側で静かに眠り続けてきたモノもあるだろう。そのモノらがマーケットに所狭しと並べられ、新たな持ち主との関係性を築くのを待機している様をみると、まるでモノたちお互いがそれぞれに畳み込まれた様々な記憶をおしゃべりし、通り過ぎゆく我々へと投げかけているような感覚にとらわれる。そう、この作品は、まさにその「投げかけ」がアンサンブルとして音楽化したような印象を私に抱かせるのだった」
ー 柴崎祐二 氏による国内盤CDライナーノーツより一部抜粋
サウンド的には自身が長年探究してきた「パーソナルでありながらユニークな音の空間」が、これまで以上に表現されている。自身のスタジオ「イーリャ・ド・コルヴォ」で録音された、まどろみのようなローファイ・サウンドはさらに中毒性を増し、聴く者を心地よいノスタルジーの旅へと導いていく。
シュギー・オーティス『Inspiration Information』オマージュと思われるジャケットも本作の音楽にベストマッチ。待望のニューアルバムにして、キャリア最高傑作といえる一枚だ。
RELEASE INFORMATION
FLEA MARKET MUSIC
Leonardo Marques
ヴィンテージ機材によるローファイ・サウンドとエバーグリーンなメロディが織りなす、記憶とノスタルジーのアンサンブル。ブラジル・ミナスのシンガー・ソングライター/プロデューサー、レオナルド・マルケスが待望となる新作『Flea Market Music』をリリース!
2022年3月23日発売
品番:THCD596
レーベル : THINK! RECORDS
■歌詞対訳:荒井めぐみ / 山口三平
■ライナーノーツ:柴崎祐二