——今回のmoeさんをフィーチャーした曲「Joy Joy」(A面最後に収録)ですが、フレーズもアラビックというか、オリエンタルな感じがありますよね。あれはやろうと思って出したんですか?
moeあれは私は、エチオ・ジャズかと思って。
近藤哲平エチオ・ジャズ。そこは多分せめぎ合いがあってけっこう引き戻した。エチオ・ジャズっぽくなっちゃうと、それはエチオ・ジャズを模倣したものになっちゃうから。
——引き戻すというのは?
近藤哲平ちょっとよくわかんないのがいいなと思って。エチオ・ジャズっぽくなるところは全部カットした。
moeけっこう「こっち(のテイク)を選ぶんだ」っていうのはありましたね。
近藤哲平そのせめぎ合いがあのエキゾ感になったんでしょうね。あの曲の成り立ちで言えば、北尾亘っていうダンサーの公演で演奏するために書いた曲で、その時のオーダーもあって、ディック・エル・デマシアード(=Dick El Demasiado)を意識して作り始めました。クンビアのレジェンドみたいな人。もともとクンビアの外れみたいなイメージで作ったんだけど、なんでこうなったのかはわからない。
moeでも怪しげな匂いは感じ取ったんだと思うんです、私。怪しい方に行っていいのかな、許容されそうだな、これならって。
近藤哲平今回、別にこれやってとかオーダーしなかったでしょ? 適当にやって、みたいな。
moe任せますって言われて、やっていいんだ、いいねと思って。多重録音できるっていうことで、じゃあいろいろ用意しようかなって。
近藤哲平「まだ重ねるの?」と思ったけどね(笑)。ミックスするの僕なので。
moeいいよって言ってたじゃん(笑)。でも、出来上がったのを聴いてすごく嬉しいなと思いました。
——改めて聴いてみると、「これ何の音が鳴ってるんだろう?」って思うくらい、いっぱい色んな音が録音されてますよね。あれは素晴らしいですね。
近藤哲平moeちゃんのプレイって、すごく印象に残るよね。本物感があるというか、本物のヤバい人感がある。
moe何もわかってないですけど。
近藤哲平本物の、現地の方みたいな。どこの現地かわかんないけど。
——本物の胡散くさい人。
moe胡散くさい人、それはもう(笑)。
近藤哲平今回いろんな人を呼んだのは、真面目な話、自分が聴きたい人とか、いいなって思っている人をこの機会に音源にしたいなっていう。moeちゃんも民クルの中でとてもいいスパイスになっているけど、その人のプレイをもっと聴きたいと思うから。1曲通して、僕が好きな部分がすごく詰まっていると思う。
moeそう言ってくれるので、ちゃんと活動しなきゃなっていう気分には若干なります。
近藤哲平だからLPの予約特典1の曲も作ったんです。カズマくん(小関一馬)も、元バンデラスだけど、現在進行形のバンドの音源はないから。みんな予約して2枚買ったほうがいいですよ、自分用とプレゼント用で。
——5月発売だと、何のお祝いになりますかね。
近藤哲平何もないけど、そういうなんでもない時にもらうプレゼントが一番嬉しいから。
